研究課題/領域番号 |
19K14237
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分09040:教科教育学および初等中等教育学関連
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研究機関 | 神戸大学 |
研究代表者 |
長谷川 諒 神戸大学, 国際人間科学部, 非常勤講師 (30817250)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
3,380千円 (直接経費: 2,600千円、間接経費: 780千円)
2022年度: 130千円 (直接経費: 100千円、間接経費: 30千円)
2021年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2020年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 即興演奏 / 音楽科 / サウンドペインティング / 音楽科教育 / 集団即興演奏 / 教材開発 / 音楽づくり / 主観的(間主観的)価値判断 / 音楽教育学 / 音楽 |
研究開始時の研究の概要 |
これまでの音楽科教育は,特定の音楽ジャンルで継承されてきた「良さ」に触れつつ,それが「良い」とされる理由について学ぶことに重きが置かれてきた。一方,特に公教育においては,学習者が「良さ」の基準を自ら生み出していくような実践も必要なのではないだろうか。そのような問題意識のもと,本研究は,指揮付き集団即興演奏であるサウンドペインティングの実践者に注目することで,音楽する主体が主観的(間主観的)に自身の音楽経験を価値付けていくプロセスをインタビュー調査とその逐語データの質的分析により理論化するとともに,そのような価値付けを促進する集団即興演奏のための小学校音楽科用教材を開発することを目的とする。
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研究成果の概要 |
サウンドペインティングのようなオーソリティ/オーセンティシティ不在の集団即興演奏において,演奏者は「記憶・反応の難しさ」 , 「即興的創作の難しさ」 , 「自己開示の難しさ」に直面していたこと,そしてサウンドペインティングにはそれらの克服を支援するような機能が内在していたことが明らかになった。 以上の集団即興演奏習熟モデルを元に,小学校で平易に実践可能な集団即興演奏の技法である《Group Musical Improvisation with Cards》(《GMIC》,ギミックと呼称する)を開発した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究の成果である《GMIC》の技法は,小学校から高校までの音楽科の授業で平易に実践可能であり,日本の音楽科教育において量的に冷遇されてきたともいえる「音楽づくり」「創作」の指導モデルを提示することができた。また,サウンドペインティング研究で明らかになった3つの「難しさ」は,集団即興演奏をファシリテートする際に有用な視点となる。その意味で,本研究の成果は教科教育のみならず音楽ワークショップ等にも活用できるものである。
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