研究課題/領域番号 |
19K14276
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分09050:高等教育学関連
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研究機関 | 甲南大学 |
研究代表者 |
千葉 美保子 甲南大学, 全学共通教育センター, 准教授 (20792625)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2021年度: 260千円 (直接経費: 200千円、間接経費: 60千円)
2020年度: 260千円 (直接経費: 200千円、間接経費: 60千円)
2019年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
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キーワード | 歴史教育 / 歴史的思考力 / アクティブラーニング / 授業デザイン / ルーブリック |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、大学歴史教育におけるアクティブラーニング型授業のデザインと評価基準であるルーブリックの開発と検証を行うことにより、大学教育における歴史分野の実践知の蓄積および学習成果の可視化を目指すことを目的としている。本研究では、具体的に次の3つのプロセスを踏むことにより研究を達成する。(1)国外調査および国内の大学を対象とした量的調査を通じ、現行の「歴史的思考力」の定義、歴史学の傾向を明らかにする。(2)国内外の実践事例の調査を行うとともに、「歴史的思考力」を育む授業デザインを構築し、その実践と評価を行う。(3)以上の実践を踏まえ、高大接続を視野に入れた大学歴史教育プログラムを提案する。
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研究実績の概要 |
本研究は、大学歴史教育におけるアクティブラーニング型授業のデザインと評価基準であるルーブリックの開発およびその検証を行うことにより、大学教育における歴史分野の実践知の蓄積および学習成果の可視化を目指すことを目的としている。 2023年度は、本研究の3つのフェーズのうち、フェーズ(2)「授業デザインの構築、その実践と評価」のプロセスにおいて、2022年度の課題として残された専門家・科目実践者とのディスカッションを通じた確認作業に向け、歴史系科目担当者に対してICTを活用した授業方法に関するアンケート調査、および教員のICT活用能力を確認する目的としてTPACK(Technological Pedagogical Content Knowledge)の測定に関する調査を試行し、その結果の分析を進めた。 調査の結果、歴史系科目担当者は、教育内容についての知識(Content Knowledge)が高い傾向にある。また、教育方法に関して、LMS(learning management system)の活用は進んでいるが、学生間のコミュニケーションには活用されていない場合も多いことが明らかになった。また資料分析におけるICT活用は、デジタルアーカイブへのアクセスや翻訳にとどまっている傾向が明らかになった。 今後はフェーズ(3)高大接続を視野に入れた大学歴史教育プログラムの提案に向けて、これまで実施したアンケート調査およびインタビュー調査の分析結果を基に、歴史系科目の授業デザインの構築、評価指標であるルーブリックの開発と実践に向けて検討を進めていく。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
本研究の3つのフェーズのうち、フェーズ(2)「授業デザインの構築、その実践と評価」を進めるための調査分析、先行研究調査を進めたが、コロナ禍を経て、授業形態の多様化を把握する必要があるため、追加調査の実施等を含め、調査分析の段階に留まっているため。
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今後の研究の推進方策 |
これまで実施したアンケート調査、インタビュー調査の分析結果を基に、歴史系科目の授業デザインの構築、評価指標であるルーブリックの開発と実践に向けて検討を進めていく。
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