研究課題/領域番号 |
19K14282
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分09060:特別支援教育関連
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研究機関 | 福井大学 |
研究代表者 |
三崎 真寛 福井大学, 学術研究院医学系部門, 特別研究員 (20834493)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2022年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2021年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
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キーワード | ディスレクシア / 視線追跡装置 / 発達性ディスレクシア / 読み書き障害 / スクリーニング / 合理的支援 / 診断補助 |
研究開始時の研究の概要 |
読字の障害を伴う限局性学習症(ディスレクシア)は、知的な問題がないにもかかわらず、文字の読み能力に著しい困難を抱える障害である。しかし知的な問題が目立たないために、ディスレクシアは見過ごされやすい。 近年、視線の動きを数値化できる視線追跡装置を用いた研究が注目されており、ディスレクシアのスクリーニングにも応用可能と考えた。また様々な合理的配慮が提供されているが、どのような支援が障害の程度を改善させているのかについて、客観的な検証はこれまでされていない。 そこで本研究では視線追跡装置を用いて、診断補助および個々の患児に合わせた適切なディスレクシア支援を明らかにしていく。
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研究成果の概要 |
本研究ではひらがなの文章を右から左に記載し、それを読ませる課題(逆読み課題)を作成し、視線計測装置を用いて実験を行った。普段読み慣れていない逆読み課題では健常者でもディスレクシアに特徴的な所見が得られることが確認できている。また健常者では課題を繰り返すことで、学習の効果により、読みの精度が上がることが示唆されている。学習効果の差異がディスレクシアの要因の一つと予想し研究を進めたが、コロナウイルス流行の影響もあり予定していた研究期間ではディスレクシアの被験者を十分に集めることができなかった。研究期間終了後も引き続き被験者獲得に努め、本研究を継続していく。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
ディスレクシアはIQに問題がないにもかかわらず、文章の読み書きが困難を伴う障害である。本研究ではディスレクシアにおいて学習の問題があると予想し、ひらがなを右から左に読ませる逆読み課題を作成し、視線追跡装置を用いることで読みにおける学習の効果の客観的な測定およびディスレクシアの診断補助となるかの確認を試みた。被験者獲得が進まず十分なサンプルが得られていないが、健常者でもディスレクシアに特徴的な所見が再現され、かつ学習の効果で読みの精度が上がることは確認している。引き続き研究を続けることで成果が得られれば、ディスレクシアの機序の解明や早期診断、適切な支援の提供などにつながると考えている。
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