研究課題/領域番号 |
19K14284
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分09060:特別支援教育関連
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研究機関 | 三重大学 |
研究代表者 |
森 浩平 三重大学, 教育学部, 講師 (00804139)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2019年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
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キーワード | インクルーシブ教育 / 学級風土 / 学級経営 / 教育支援方法 / コミュニケーション / 人間関係の形成 / 特別支援教育 / 発達障害 / 共生社会 / 社会参加 |
研究開始時の研究の概要 |
現在教育分野では、共生社会の形成を目的としたインクルーシブ教育システム構築が進められている。発達障害のある児童の在籍する通常学級における、当該児童とその周囲の児童との関係性である学級風土を把握できるような尺度はこれまでに作成されていない。学級風土を測定できるようになることで、通常学級での個別的支援や学級全体への支援がもたらす効果を学級風土の面から検証することができ、より良い学級経営の在り方を検討することが可能となる。そこで本研究では、当該児童と周囲の児童との関係性である学級風土を測定できるよう、インクルーシブ学級風土尺度の開発と検証を行う。
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研究成果の概要 |
発達障害のある児童、その保護者や教員、学校心理士を対象に、望ましいと考える当該児童と周囲の児童との関係性に関する尺度(インクルーシブ学級風土尺度)を作成し、質問紙調査を行った。過ごしやすい学級風土として「学級活動への関与」「クラスメイトの親しさ」「学級内の不和」「学級への満足感」「自然な自己開示」「学習への志向性」「規律正しさ」「学級内の公平さ」に分類されることが示唆された。しかし、対象者数が少なかったことや、これまでのインタビュー調査によって得られた結果が反映できていないなどの課題があるため、今後質問項目の更なる選定や精査、対象者を増やしての質問紙調査の実施など、検証を行っていく必要がある。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
通常学級における発達障害のある児童を含む学級全体に対する支援の必要性が指摘されており、個別の指導だけでなく、学級全体への支援が行われることにより、当該児童とその周囲の児童との良好な関係性を示す「インクルーシブな学級風土」の向上につながると考えられる。 国内において未だ検証がなされていない、当該児童と周囲の児童との関係を把握することを可能にする「インクルーシブ学級風土尺度」の項目や因子について今回の調査研究において検討した。教員の指導の在り方や、その効果について検証を行うことが今後可能となると考えられ、今回の成果から、尺度の項目や因子についてさらに検討・精査を行っていくための示唆が得られた。
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