研究課題/領域番号 |
19K14289
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分09060:特別支援教育関連
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研究機関 | 東北福祉大学 |
研究代表者 |
茂木 成友 東北福祉大学, 教育学部, 講師 (50761029)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
3,640千円 (直接経費: 2,800千円、間接経費: 840千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2020年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2019年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 聴覚障害 / 漢字 / 読み / 認知モデル |
研究開始時の研究の概要 |
聴覚特別支援学校に在籍する聴覚障害児を、日常生活で用いる主たるコミュニケーション手段(音声言語・手話言語)に基づいて分類し、それぞれの漢字の読み習得の特徴を明らかにする。さらに、彼らの認知的特性、とりわけ漢字の読みに関連する視覚情報処理・聴覚情報処理・意味情報処理に関連する特性を測定し、漢字の読み習得の特徴と関連付ける。これにより、主たるコミュニケーション手段に応じた適切で効果的な漢字の読み指導について提言することを目的としている。
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研究成果の概要 |
本研究の結果から、手話併用環境下で教育を受ける聴覚障害生徒において、漢字の読み習得を困難にする要因等が明らかになった。具体的には、一貫性が低い漢字熟語の場合、聴覚障害生徒の漢字の読み正答率が低くなることが示された。一貫性が低い漢字、すなわち多様な読み方を持つ漢字については、学習活動の中で、各漢字が持つ多様な読み方を指導する重要性が示唆された。また、漢字の読み習得に影響を及ぼす生徒自身の認知要因として、特に語彙の能力が挙げられた。語彙の成績が高い生徒ほど、漢字の読み成績が高く、漢字の読み指導にあたっては、漢字の形と読み仮名を反復学習させるだけでなく、漢字が持つ意味を指導する重要性が示された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
これまで聴覚障害児の漢字の読み習得に関する研究では、特に音声言語を主たるコミュニケーション手段とする児童生徒が対象として扱われてきた。本研究の結果から、手話併用環境下の聴覚障害生徒の漢字の読み習得を調べることで、その特徴がこれまでの音声言語を主たるコミュニケーション手段とする聴覚障害生徒と類似する点、異なる点がそれぞれ見られた。主たるコミュニケーション手段に応じて、聴覚障害生徒自身の特性も異なることから、その指導の在り方にも違いが生じ、それぞれに適した指導法の開発が求められる。
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