研究課題/領域番号 |
19K14317
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分09070:教育工学関連
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研究機関 | 徳島大学 |
研究代表者 |
関 陽介 徳島大学, 高等教育研究センター, 准教授 (10623704)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
2022年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2021年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2020年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2019年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | 対話システム / ユーモア生成 / システム開発 / 可視化 / 導入分析 / 追跡調査 / チャットボット / ユーモア喚起 / 機械学習 / 大学入学者選抜 |
研究開始時の研究の概要 |
多様な分野で対話システムが導入される一方で,情報収集が不慣れな者への支援的発信や,組織内・組織間で横断的に情報発信する実用的な仕組みは未確立である.そこで,大学の広報活動を対象に「潜在的な要求把握と補完的回答により大学進学希望者の情報収集を支援する組織連携型の対話システムの開発・導入」を目指す.支援的・横断的な情報発信が,大学進学希望者が進路選択する際の意思決定にどの程度寄与するか,本研究で明らかにする.
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研究実績の概要 |
令和5年度はユーザと対話システム間の親和な関係を成立させるために,主に①大学の学生生活に関する情報収集を親和的に支援する手法と,②例えツッコミ文を対象としたユーモア表現の生成手法を提案した. ①では通常の対話機能に加えてユーザの発話内容に応じた感情や動作を応答キャラクターが表現することで,システムへの親しみを高める手法を提案した.具体的には,発話履歴や極性辞書を用いて感情等の分類モデルを作成して,応答内容に応じて適切なアニメーション画像を出力する仕組みを設計した. ②では,ツッコミ手法の中で生成する難易度が高い型である例えツッコミを対象として,発話を受けた聞き手の端的な感想に基づく例えツッコミ文の生成手法を提案した.具体的には,TwitterのTweet・Reply文に対して構文解析や依存構造解析,関連度の算出等により学習資源を収集して,発話文に対するツッコミ対象の推論機能を開発した.また,インターネット上で公開されている例文を基に言語モデルを用いて例えツッコミ文を拡充して,ツッコミ対象に基づく例えツッコミ文の生成機能を開発した. 評価実験の結果,①では感情や動作を応答キャラクターが表現することは,対話システムへの親しみや質問のしやすさの向上に繋がり,親和な関係の成立に有用であることが示された.また,②では学習資源を収集するための各処理方法は適切なツッコミ対象の推論に有効であり,例えツッコミ文を交えた雑談対話はユーモアが喚起されてシステムへの親しみが感じられること等が示された. 雑談対話システムに開発した機能を実装することで,高齢者や入院患者等,会話希望者の話し相手を親和的に務めることが可能になるため,今後の社会実装を目指したい.
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