研究課題/領域番号 |
19K14334
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分09070:教育工学関連
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研究機関 | 大手前大学 |
研究代表者 |
古田 紫帆 (望月紫帆) 大手前大学, 国際日本学部, 准教授 (60469088)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2021年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2020年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2019年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
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キーワード | 授業研究 / 教員養成 / 授業分析 / 授業観察 / 協働学習 / 協同学習 / 学習開発 / 教師教育 / 実践教育研究 / 教員研修 |
研究開始時の研究の概要 |
教職志望学生の実践的指導力を高めるためには,指導観や生徒観,教材観を推測できるような授業観察力の向上が重要である.そのために,教育実習や事前事後指導の限られた時間の中で授業観察力の向上を図る教育実習事前・事後指導プログラムの開発を目的とする.申請者は,授業観察者同士が授業認知を即時的に共有,協議することで授業設計力の向上を図るプログラムを開発してきた.この枠組みを応用し,教育実習生の観察チームが異なる観察視点からの観察情報を共有しながら協議できるようにすることで,教育実習生が①学習上の課題と②指導意図の予測を観察記録や指導案に明示し,エビデンスに基づく授業改良ができるようになることを目指す.
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研究成果の概要 |
本研究では,教員養成課程において実践的指導力を育成するため,観察チームを構成して授業中に観察記録を共に作り,協議する活動を実施し,授業観察力の向上に重きをおいた教育実習事前事後指導のプログラム開発を目指した.その結果,主に次の2点が明らかになった. 1つ目は,メンバーの組み合わせが多様性に富んでいたとしても,言動の記録や解釈の共有を妨げることはないが,指導的立場の関与が,観察技術の向上に必ずしも有効だとは言えないということである.2つ目は,授業がオンラインで実施されたとしても,学習者一人ひとりの思考を可視化すれば,学習状態に注意を払いながら協議を行うことが可能であるということである.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
教職課程の授業内において教育実習の事前学習の時間を十分確保することは困難であり,授業観察の訓練の優先順位は低くなりやすい.本研究の意義の1つ目は,模擬授業と同時並行的に授業観察の訓練を行うことにより,その問題解決を図ろうとしている点である. また,わが国の教師教育や教員養成の研究では,メンタリングやコーチングの手法の開発など,ファシリテーターの直接的な支援の内容や方法の質を問うアプローチは既に多くの議論がなされているが,教員チームや個人の自律的な学習を支える学習開発を追求するアプローチは比較的手薄である.本研究の意義の2つ目は,後者のアプローチで教育実践力を高める方法を議論している点である.
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