研究課題/領域番号 |
19K14368
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分10010:社会心理学関連
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研究機関 | 青山学院大学 (2023) 東京理科大学 (2019-2022) |
研究代表者 |
荻原 祐二 青山学院大学, 教育人間科学部, 准教授 (80823351)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2022年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2020年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2019年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
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キーワード | 個性 / 文化変容 / 経時的変化 / 対人関係 / 幸福感 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、日本における個性追求傾向の経時的変化を検証し、その心理的帰結を解明する。先行研究は、日本における集団レベルの個性追求傾向の高まりを示した。しかし、個性追求傾向の個人レベルの変化は不明である。他者や社会が個性を求めていると認知しているが、個人は個性を求めておらず、個人レベルでは個性追求傾向は高まっていないかもしれない。そこで、個人レベルにおける個性追求傾向の経時的変化を明らかにする。また、個性追求が人々に与える影響は不明である。近年の日本では個性追求が推奨されているが、それを実践することの心理的帰結を解明する必要がある。よって、個性追求傾向が対人関係と幸福感に与える影響を明らかにする。
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研究実績の概要 |
本研究の目的は、日本における個性追求傾向の経時的変化を検証し、その心理的帰結を解明することである。先行研究は、日本における集団レベルの個性追求傾向の高まりを示した。しかし、個性追求傾向の個人レベルの変化は不明である。他者や社会が個性を求めていると認知しているだけで、個人は個性を実際には求めておらず、個人レベルでは個性追求傾向は高まっていないかもしれない。心理や行動、慣習を含めた文化の変容プロセスを解明し、個人と集団の相互構成関係を明らかにするためには、集団レベルだけでなく個人レベルの変化も検証する必要がある。そこで、個人レベルにおける個性追求傾向の経時的変化を明らかにする。 2023年度は、2020~2022年度に引き続いて、新型コロナウイルスの影響により、大学業務が大幅に増加し、生活の様々な点でも多くの制限が生じたため、研究活動に十分なリソースを配分することが困難であった。また、所属大学の変更を伴う異動により、研究以外の業務が大幅に増加した。 日本における個人レベルでの個性追求傾向の経時的変化に関する研究を行うために必要な、戸籍法改正の影響や「キラキラネーム」といった近接的な要因に関する複数の研究を公刊した。これらが個性追求傾向や個性追求行動に与える影響の大きさを無視することはできないと判断し、検討した。 さらに、個人レベルでの個性追求傾向の経時的変化に関する研究を行うために必要な基礎研究も同時に進め、その内のいくつかは論文として公刊した。特に、日本における名前を用いた研究は蓄積が十分ではないため、基礎的な知見から報告していく必要があった。日本における名前や名づけ、命名文化に関する基礎的な概念や情報を整理し、そのエビデンスについても報告した。 個人レベルの個性追求傾向の分析も行い、その成果を報告する準備中である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
新型コロナウイルスの影響により、大学業務が大幅に増加し、生活の様々な点でも多くの制限が生じ、研究活動に十分なリソースを配分することが困難であったため。コロナ禍という特殊な状況での検討を避け、調査実施を延期していたため。所属大学の変更を伴う異動により、研究以外の業務が増加したため。
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今後の研究の推進方策 |
集団レベルでの経時的変化を検討した研究と名前に関する基礎研究の公刊作業を進めながら、個人レベルでの経時的変化を検討した研究を進める。
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