研究課題/領域番号 |
19K14380
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分10020:教育心理学関連
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
高橋 麻衣子 東京大学, 先端科学技術研究センター, 特任講師 (60534592)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2019年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | 聴解 / 読解 / 学習方略 / ICT教育u / 読字障害 / 個別最適な学び / ICT活用 / ICT教育 / ICT / 読み困難 / 方略 / ワーキングメモリ / メタ認知 |
研究開始時の研究の概要 |
教育場面におけるICTの普及によって,教科書等を音声化して提示できることが可能となった。読むことに苦手感を持つ児童・生徒が学習に参加するハードルが下がった一方で,読解スキルの育成と同様に,彼らのよりよく聞くための聴解スキルを育成することが求められている。本研究では,児童・生徒の聴解スキルと読解スキルの関連について調査によって明らかにし,聴解と読解に必要な認知コンポネントについて個別の心理実験によって比較検討する。さらに,論理的な文章を理解するための聴解方略を確立して児童・生徒に指導し,その効果を検証する。
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研究成果の概要 |
教室内での学習のタブレット端末の活用が広まり,読むことに困難を抱える学習者に対して,文章を音声化して提示する支援が一般的になってきた。このような学習者は音声言語であれば内容にアクセスすることは可能となるが,教科書等の長い説明的文章を自律的に聞いて理解するためには,「聞き方」の指導が必要となる。 本研究課題においては,「読む」と「聞く」の共通点と相違点を明らかにしつつ,既存の読解方略を参考にしながら文章をよりよく聞くための方略を開発し,読みが困難な学習者に対して方略教授の実践を行った。学習者の認知特性によって好まれる方略は異なったが,方略の活用によって文章をよりよく聴解している様子が示された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
読みに困難を抱える学習者は,ICTを活用して文章の読み上げ音声を聴取することで,文章内容へのアクセスすることができるようになった。一方で,内容にアクセスできても理解が補償されるわけではなく,よりよい聞き方の習得が必要となる。本研究課題では,これまで読解支援分野で提案されてきた文章理解時の方略が,聴解においても機能することを検証し,モダリティを超えた文章理解の支援研究に寄与する知見を提案することができた。 さらに,ICTが普及し学習者の学習方法の選択肢が多様になる現代においての,読解方略以外の理解方略の教授方法を実証し,学習者の個別最適な学びを実現する教授方法の在り方について提言することができた。
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