研究課題/領域番号 |
19K14387
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分10020:教育心理学関連
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研究機関 | 金沢星稜大学 (2021-2022) 北星学園大学 (2019-2020) |
研究代表者 |
永井 暁行 金沢星稜大学, 教養教育部, 准教授 (90824045)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2020年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2019年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | ピアサポート / 大学教育 / 学生支援 / 学修支援 / ピア・サポート / 大学生 / 学生生活 |
研究開始時の研究の概要 |
ピア・サポート活動による,教育的効果が学校教育場面においても期待されている。しかし,従来の研究は実践報告などに留まっており,エビデンスの質が十分ではなかった。そこで本研究はピア・サポート活動を通して生じる,学生の成長を実証的な方法によって明らかにする。 本研究では第1に,ピア・サポート活動により発達する能力を測定する尺度を構成する。第2に,1年間の縦断調査を実施することで,ピア・サポート活動による発達過程を定量的に検討する。 本研究では上記の研究を実施する上で複数の大学に協力を依頼する。複数の大学から得られたデータから今後ピア・サポートを運営・導入していく際の有益な知見の提供が期待できる。
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研究実績の概要 |
本研究の目的は,ピアサポートを通した学生の発達を検証することである。ピアサポートを行うことによる成長は教育実践の現場では実感されている (e.g. 池本,2009;高橋他,2009)ことであるが,それだけではエビデンスに基づいているとは言えない。本研究は現場レベルの実感を実証的に検討し,教育効果の根拠を示す。そのために,2019年度に質問項目を作成するための調査を行い,2020年度に本調査を実施,2021年度にこの成果をまとめる予定であった。 しかし,世界的に流行した新型コロナウイルス感染症(以下,COVID-19)の感染拡大により,各大学は非対面での教育活動の継続など様々な対応に追われることになった(e.g. 金子・永井,2020; 瀬田・村上・後藤田,2020)。そのため,2020年度に調査を実施することができず,2021年度から2022年度にかけて改めて縦断調査を行った。その結果,12の大学・短期大学に所属する学生ピアサポーターから協力を得られた。2022年度までに一定数の調査協力が得られたため,2023年度はこの調査結果の分析と発表を行う。 これまでの一連の調査により,ピアサポーターがピアサポート活動に参加する動機づけ,ピアサポート活動を通して何を学ぼうと思っているのかというインタビュー調査の結果と,ソーシャルスキルや学修態度などに関する1年間の数量的な変化についての結果をデータとして収集できた。今後は得られたデータを論文としてまとめ,発表していく必要がある。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
当初の計画では2019年度末に尺度の信頼性・妥当性を確認し,2020年度に縦断調査を行う予定であったが,COVID-19の感染拡大により,2020年2月から各大学への調査協力依頼・調査実施が困難になった。また,COVID-19により,学生ピア・サポートの制度を維持することが困難となった大学もあり,調査を一時停止せざるを得なかった。2021年度から調査を再開したものの,本研究の進捗状況の遅れを取り戻すことはできていない。
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今後の研究の推進方策 |
2022年度は前年度に引き続き縦断調査を行うことで,第2波のデータを得た。これにより,COVID-19の影響で当初よりも少なくなった調査協力者の補完を試みた。2023年度は本研究で得られた結果をHigher Education誌やResearch in Higher Education誌などへの投稿を試みる。また,得られた結果は文書にまとめて調査協力を得た大学に報告書として送付する。
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