研究課題/領域番号 |
19K14388
|
研究種目 |
若手研究
|
配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分10020:教育心理学関連
|
研究機関 | 帝京平成大学 |
研究代表者 |
脇 英彰 帝京平成大学, ヒューマンケア学部, 助教 (50807899)
|
研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
|
配分額 *注記 |
3,510千円 (直接経費: 2,700千円、間接経費: 810千円)
2020年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2019年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
|
キーワード | 経皮的迷走神経刺激(taVNS) / 眠気 / 抑うつ / 学習意欲 / 自律神経 / 睡眠の質 / セルフケア / 心拍変動解析 / 交感神経機能 / 学習状況 / 睡眠 / 耳介療法 |
研究開始時の研究の概要 |
睡眠障害は成人よりも学生の方が多く、認知機能だけでなく気力の喪失、抑うつなどの精神状態にも悪影響を及ぼすことから授業の出席や成績などの学習状況に悪影響を与えている。これまで、耳に電気刺激を行う耳介療法は睡眠障害やうつ病を改善させることが報告されており、セルフケアとしても用いることができる。 本研究では、大学生の学習状況を改善させるセルフケアの効果を検証するため、睡眠障害やうつ病の予備軍となる大学生に28日間の耳介療法を実施した場合(介入群)の睡眠やうつ状態、学習状況について、実施しない場合(対照群)とのランダム化比較試験を実施し、その有用性を明らかにする。
|
研究成果の概要 |
日中の眠気は抑うつや学習意欲の低下を引き起こす。本研究は、眠気や抑うつを有する大学生を対象に、経皮的迷走神経刺激(taVNS)を用いたセルフケアの効果を検証することを目的とした。34名の大学生を無作為に対照群とtaVNS群に割り付け、ESS-J、BDI-II-J、UWES-S-J、PSQI-J、Silmeeを用いて、日中の眠気、抑うつ、学習意欲、睡眠の質、自律神経機能を評価した。taVNS群では対照群と比較し、日中の眠気の改善、学習意欲の向上、睡眠中の交感神経活動の抑制が示された。taVNSを用いたセルフケアは、睡眠中の交感神経機能を抑制し、眠気や学習意欲を改善させる可能性が示唆された。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
研究成果の学術的意義は、28日間のtaVNSが睡眠中の交感神経機能の抑制によって日中の眠気や学習意欲を改善させること、taVNSが大学生の眠気に対するセルフケアとして有効な可能性を示せたことがあげられる。本邦の大学生で眠気を有する大学生は82%と非常に多く、問題視されている。本研究において、taVNSを用いたセルフケアが大学生における日中の眠気を改善させることを報告できたことは、大学生の眠気に対するセルフケアの確立に向けた一助となるため社会的意義がある。
|