研究課題/領域番号 |
19K14391
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分10020:教育心理学関連
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研究機関 | 東北文化学園大学 |
研究代表者 |
山川 樹 東北文化学園大学, 医療福祉学部, 講師 (70817650)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | 抑うつ / 社会系心理学 / 心理的障害 / 新型うつ / ストレス / 尺度開発 / 職場適応 / 心理学 / 現代抑うつ症候群 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、2000年以降増加が指摘されている新しいタイプの抑うつ症候群(新抑うつ)について、発症モデルを構築し、重症度を測定するための尺度を開発する。 1年目は発症モデルの構築と尺度項目の選定を行う。具体的には、発症モデルに基づいて尺度の項目を考案し、社会人を対象としたオンライン調査を実施する。そして、1年目の後半から大学4年生を対象に、2年半の追跡調査を行う。この跡調査では、開発した尺度を用いて社会人になって以降の職場適応とメンタルヘルスの関係を検討する。2年目は精神科の治療を受けている患者を対象に、3年目は企業と協同して社員を対象に面接調査を行い、尺度の実用性を高める。
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研究成果の概要 |
新しいタイプの抑うつ症候群(新抑うつ)について発症モデルを構築し、重症度を測定するための尺度を開発した。(1)まず発症モデルの構築について既出の発症機序に関する仮説枠組みをもとに発症理論を構築した。(2)次に新抑うつの重症度を測定する尺度項目を選定し会社員を対象としたWEB調査を通じて勤務時間内外別ストレス状態尺度(the Distress Scale for On and Off Duty; DSOOD)を開発した。(3)そしてDSOODの妥当性を検討する目的で新卒社員の職場適応を検討する2年間のパネル調査とWEB面接調査を実施した。(4)最後に、臨床群からDSOODのデータを取得した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究の学術的意義は,新抑うつについて心理学の観点から発症モデルを理論化し,その重症度を測定するための尺度(DSOOD)を開発したことである。これまでは従来主流であった抑うつを想定して開発された尺度を使用するしかなかったが,新抑うつに合わせて作成したDSOODの登場により,社会の変化に伴う抑うつ像の変化に対応したより精緻な研究を行えるようになった。また,DSOODは従来の尺度では知りえなかった勤務時と勤務時間外のギャップを捉えられることができるため,社会人の適応状態についてより適切に把握し対応することが可能になるという社会的意義がある。
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