研究課題/領域番号 |
19K14393
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分10020:教育心理学関連
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研究機関 | 人間環境大学 (2022) 立教大学 (2019-2021) |
研究代表者 |
嘉瀬 貴祥 人間環境大学, 総合心理学部, 講師 (40804761)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2019年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | 首尾一貫感覚 / ライフスキル / ライフスキル・トレーニング / 心理測定尺度 / 感染症予防行動 / Sense of Coherence / ストレス対処 / 健康教育 / ストレスマネジメント / 青年期 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究ではまず,ライフスキルとSOC,これらに関連する要因の因果関係を縦断的量的研究により実証的に明らかにする。次に,介入方法の確立が課題とされるSOCとは対照的に,具体的なプログラムが複数提案されているライフスキル・トレーニングに視座を置きつつ,量的研究より得られた知見に基づいてSOC強化をも視野に入れたプログラムを開発し,縦断的な試行と効果検証を行う。量的研究の結果に基づいたうえ,既存のプログラムを多面的に比較検討しその内容を反映したプログラムを開発することで,精神的健康の長期的な維持や向上とライフキャリアの構築を視野に入れた,効果的かつ包括的なプログラムの検討が可能になると期待される。
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研究成果の概要 |
本研究課題では,日常生活における課題解決を促進する心理社会的能力であるライフスキル(LS)と人生を通じたストレス対処の能力である首尾一貫感覚(SOC)の関連性を定量的に明らかとし,その結果に基づいて大学生を対象とした心理教育プログラムを開発した。定量的研究の結果,LSを高めることで日常生活におけるストレッサーへの効果的対処が促進されるが,この際にストレッサーへの対処に積極的な意味を見出すことができればSOCも強化されることが示唆された。加えて,このような経験へとつながる行動や思考を心理教育プログラムに導入することの意義が明らかとなり,プログラムの開発を進めるための重要な知見が得られた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究課題では,長期的適応を助ける首尾一貫感覚(SOC)と短期的適応を促すライフスキル(LS)との相互関係性や因果関係を,質問紙調査と統計分析を用いた縦断的な量的研究により精緻に明らかにすることができた。この知見は,SOCとLSを同時に向上,強化するLSTの開発に必要不可欠な知見であり,今後も引き続き行われる健康教育プログラムの開発研究に大きく貢献するものである。またこの知見を,教育機関や企業での実践例が多いLSTに導入し,プログラムの内容を検討することができた。効果検証の実施などの課題があるが,このことで,社会における導入可能性の高いプログラムを提案する基盤が構築されたと考えられる。
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