研究課題/領域番号 |
19K14416
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分10030:臨床心理学関連
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研究機関 | 神戸大学 (2020-2022) 滋賀医科大学 (2019) |
研究代表者 |
安達 友紀 神戸大学, 人間発達環境学研究科, 助教 (90771519)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2022年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2020年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2019年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | 慢性痛 / 神経障害性疼痛 / 催眠 / 慢性疼痛 / 認知行動療法 |
研究開始時の研究の概要 |
慢性神経障害性疼痛は強い痛みを特徴とした苦痛の大きい病態である。現在の治療の主流は薬物療法だが,痛みの軽減の不十分さやしばしば生じる副作用などの課題があり,新しいアプローチが求められている。本研究は慢性神経障害性疼痛を対象に痛み焦点化催眠と催眠認知療法および待機群の3群の無作為化比較試験を行って,慢性神経障害性疼痛への催眠の有効性を検証する。また,痛みの軽減により有効なのは痛みの直接的軽減を目指す催眠なのか,痛みに伴う思考の変容を目指す催眠なのかを明らかにする。
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研究実績の概要 |
長期間にわたって痛みが持続する慢性疼痛の中でも,慢性神経障害性疼痛はとりわけ強い痛みが特徴で,QOLの低下に直結する難治な病態である。治療の第一選択は薬物療法だが,痛みの軽減が不十分であることやしばしば強い副作用が生じるなどの課題があり,これらの問題を克服する新規なアプローチが求められている。本研究は慢性神経障害性疼痛を対象に痛み焦点化催眠と催眠認知療法の2つの催眠による介入を行って,慢性神経障害性疼痛への催眠の有効性を検証する。また,痛みの軽減により有効性が高いのは,痛みの直接的軽減を目指す催眠なのか,認知行動療法の治療要素を組み入れた,痛みに伴う思考の変容を目指す催眠なのかを検証する。 令和4年度は,新型コロナウィルス感染症の流行下でも実施可能な形に調整した研究計画について,倫理申請を行い,臨床試験を開始することを計画していた。具体的には,引き続き研究対象者のリクルートに大幅な制約を受けることが予想されたため,無作為化比較試験から少数例でも厳密な効果検証が可能なシングルケースデザインに研究デザインを変更し,倫理申請に向けて書類作成を進めた。研究代表者に健康上の問題が生じたため,療養のために本研究課題の継続が困難な期間が上半期から2022年の年末にかけて発生した。研究代表者の体調が回復した後,本研究課題に関する研究活動を再開し,研究実施計画書の作成は完了したが,臨床試験の開始には至らなかった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
新型コロナウィルス感染症の流行継続及び研究代表者の体調不良により,本研究課題の遂行に大幅な遅れが生じた。
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今後の研究の推進方策 |
研究期間を延長し,令和5年度の上半期中に臨床試験を開始する。痛み焦点化催眠・催眠認知療法各群1例計2例について,予備的な介入を実施し,介入に対する受容性(負担感や印象など)の評価を行う。この際に,国際共同研究機関である米国ワシントン大学の研究者からコンサルテーションを受け,介入内容に対する指導を受ける予定である。その後,痛み焦点化催眠・催眠認知療法各群4例計8例について,シングルケースデザインによりそれぞれの介入の効果検証を行う。
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