研究課題/領域番号 |
19K14426
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分10030:臨床心理学関連
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研究機関 | 東京国際大学 (2021-2022) 目白大学 (2019-2020) |
研究代表者 |
成瀬 麻夕 東京国際大学, 人間社会学部, 講師 (80813956)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 双極性障害 / 対人関係 / 月経 / 睡眠 / 女性ホルモン |
研究開始時の研究の概要 |
双極性障害に罹患する女性は、月経周期に伴い精神的/身体的症状が悪化しやすいことが知られているが、月経周期がどのような要因を介して双極性障害の抑うつ症状および躁症状に影響を与えているかについては十分に検討されていない。月経周期と抑うつ/躁症状との関連に影響する要因として睡眠リズムと対人関係上の困難が挙げられる。本研究では、生物学的な指標として女性ホルモン、心理社会的要因として批判を介した対人関係と睡眠リズムが抑うつ症状および躁症状に与える影響を包括的に検討し、女性ホルモンの変動に起因する気分の変化が睡眠と対人関係に与える影響とその悪循環を明らかにする。
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研究実績の概要 |
双極性障害の対人関係やコミュニケーションに関する知見について、下記の1点について公表を行った。本論文は、家族という観点からどのように双極性障害の支援ができるかについて記載し、本研究によって、月経の影響で対人関係の困難が生じていると明らかになった場合、家族内関係に関してどのようにコミュニケーションに工夫できるか、先行研究を踏まえて言及する内容の論文である。実施調査としては、本研究の横断面の研究の為、健常者200名、うつ病患者100名、双極性障害患者100名を対象としたWeb調査を実施した。調査項目は、)人口統計学的データ、b)PMDDの重症度を測定するPMDD評価スケール、c)ストレス反応尺度(SRS-18)、d)抑うつ症状を測定するPHQ-9、e) 躁症状を測定するMES、f)睡眠リズムを測定するBRIAN、g)不眠症状を測定するピッツバーグ睡眠質問票、h)対人関係における批判の認識を測定する PCM、i)外傷後ストレスに対する認識尺度であった。現在、統計解析を実施中であり、解析が終了次第論文の執筆と投稿を行う。
(1)成瀬麻夕(2022)双極性障害患者の家族支援―臨床導入のための工夫と課題― 単著 精神科臨床 Legato,8(3),32-35.
また、双極性障害の家族焦点化療法に関する知見に関する情報提供を行うため、下記のセミナーにて講演を行った。 (2)第5回 Expert Psychiatrist Seminar -双極性障害の治療を考える-、住友ファーマ株式会社主催(2023年3月13日実施)
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
本研究は研究対象者の唾液を採集する研究計画であるが、2020年初頭より続くコロナウィルス感染拡大の影響により唾液などの検体を採集することに大きな支障が生じている社会情勢である。また、対面で多くの人と会うことがはばかられる社会的背景が存在するため、直接的な調査の実施も困難である。上記の理由により、2022年度の研究遂行に困難が生じている。これは2020年度より引き続きいた状況である。さらに、研究代表者が2021年度に出産をしたため体調的な事由もあり、進捗が滞ったことも重ねて影響している。
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今後の研究の推進方策 |
2021年度に本研究の倫理審査申請の計画変更を終了し、横断面の調査に関して対面ではないWeb調査へと実施の切り替えを行った。その結果、2022年度4月に横断面での調査に関して終了した。本知見について、2023年度中に論文化をはじめとして結果の公表を行う。
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