研究課題/領域番号 |
19K14428
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分10030:臨床心理学関連
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研究機関 | 立教大学 |
研究代表者 |
山田 哲子 (谷川 哲子 / 山田哲子) 立教大学, 現代心理学部, 教授 (70792373)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2020年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2019年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
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キーワード | 知的障がい / 障がい者家族 / 親なき後 / 心理教育 / 多職種連携 / 質的研究 / 知的障害 / 障害者家族 / 親亡き後 / 質的研究法 / 心理支援 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は,知的障がいのある子どもの親が抱く最大の不安である「親亡き後の不安」に着目し,家族が主体的に将来のプランニングを行うことを狙いにした心理教育プログラム(山田,2018)の修正および実践,その効果検討を行う。これまでの支援は,専門家が「本人・家族に提言,支援を提供する」というトップダウン型であったが,本研究はインタビュー調査を取り入れて本人・家族の立場から望まれている支援をボトムアップの形式で検討する。その際,心理の専門家を中心に司法・福祉領域と多職種連携をすることで,知的障がい者家族の「親亡き後の問題」について包括的な支援を構築することを狙いとしている。
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研究実績の概要 |
本研究は,知的障がい者家族における最大の不安とも呼ばれている「親亡き後の不安」に関して,当事者視点に立った家族支援を構築することを目的としている。そのため,「親亡き後の不安」に対する包括的な家族支援の構築,および知的障がいのある本人を含む家族が主体的に将来のプランニング(どこに住むか?誰と住むか?誰のケアを受けるか,受けないか?など)を行えるようになるための支援について検討する。そして,知的障がい者家族を対象に開発された心理教育プログラム(山田,2018) の修正をする。その際,プログラムに心理領域の専門家の知見だけでなく、司法領域や福祉領域などの多職種の専門家,そして知的障がい者およびその家族の体験からボトムアップにて導き出された知見をもとに修正を行う。 2023年度は,2022年度に実施した,これまで本研究者の心理教育プログラムに参加したことがある知的障がいのある子どもを持つ親に対するインタビュー調査研究を国際学会にて発表を行った。現在は,論文投稿準備中である。 また新たに,これまで本研究がアプローチをしていた知的障がい者家族(障がい児・者の親)だけでなく,知的障害者家族の親亡き後について援助者側として体験している,知的障害者施設の元施設長やグループホームの支援員,入所更生施設に勤める支援員など福祉領域の専門家に対して,「親亡き後に必要な家族支援とは」をテーマにインタビュー調査を行った。その結果,援助者側が家族にしておいて欲しいと考える準備や,国の制度として必要な支援などが明らかになった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
計画通り,知的障害者家族における「親亡き後」について,①家族へのアプローチ,②福祉の専門家へのアプローチが進んでいる。しかしながら,③知的障害者本人へのアプローチについて,協力者募集の段階で難航している。
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今後の研究の推進方策 |
知的障害児・者の親がどのように親亡き後の不安を体験しているのかについて論文を投稿し,福祉の専門家(知的障害者施設の元施設長,グループホームの支援員,入所更生施設の支援員)が考える,日本に必要な親亡き後に向けた家族支援に関するインタビュー調査について論文投稿を行う。そして,得られた知見を,既存の山田(2018)が作成した知的障害者家族に対する親亡き後の準備をするための心理教育プログラムに盛り込んでプログラムの改善を行う。
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