研究課題/領域番号 |
19K14438
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分10030:臨床心理学関連
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研究機関 | 国立研究開発法人国立精神・神経医療研究センター |
研究代表者 |
羽澄 恵 国立研究開発法人国立精神・神経医療研究センター, 精神保健研究所 公共精神健康医療研究部, 研究員 (00799174)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2020年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2019年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | ナルコレプシー / 特発性過眠症 / 睡眠医療 / 中枢性過眠症 / 睡眠障害 / 眠気 / 中枢性過眠症群 / セルフマネジメント / 心理社会的要因 / 睡眠 / 行動医学 / 臨床心理学 / 心理社会的援助 |
研究開始時の研究の概要 |
【目的】中枢性過眠症は、夜間の十分な睡眠にも関わらず日中に過剰な眠気症状が生じる慢性疾患である。薬物治療による症状軽減は効果的な一方で、不安や抑うつ等が治療開始後も残遺する事、眠気軽減のセルフケアである仮眠の確保を促進する方策が未確立な事が課題である。本研究では、当該患者の気分の問題やセルフケア行動に影響する要因について、眠気症状に伴う精神的苦痛に焦点を当てながら検討する。【方法】中枢性過眠症患者を対象に、初診後1年ごとに縦断的にデータ収集し、経時変化および変化程度に関連する要因を検討する。また、疾患重症度を測定する尺度の日本語版の作成、および苦痛が軽減する過程の体験の質的検討等も行う。
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研究成果の概要 |
本研究では、ナルコレプシーや特発性過眠症における特徴的な思考を測定する尺度を開発し、こうした特徴的な思考が抑うつや不安等の精神症状やQOLに関連することを明らかにするとともに、治療を開始し眠気が軽減した後もなお抑うつ症状に関連することを示した。加えて、特発性過眠症に特化した眠気重症度尺度の日本語版の開発に取り組んだ。加えて、乳児の保保護者における乳児に対する睡眠時の関わり方(たとえば中途覚醒時にすぐにあやす等)が乳児の睡眠状態の悪さに関連することを明らかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
ナルコレプシーや特発性過眠症を抱える患者における、特徴的な思考パターンが存在すること、およびそれらが心理社会的問題に寄与することはこれまで明らかにされておらず、新規性のある発見といえる。これが明らかになったことで、当該患者の社会適応を促進するうえで、症状の軽減のみならず、症状に伴って形成された心理的問題の対処が必要な可能性が示唆された。今後、ナルコレプシーや特発性過眠症患者への包括的支援を発展させていくための一助となりうる。
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