研究課題
若手研究
若年層における睡眠時間の短縮,夜型化傾向が著しいわが国において,睡眠相の後退に対する有効な治療法および予防的アプローチの構築は喫緊の課題である。特に,慣習上あるいは社会的に許容される睡眠時間帯より通常2時間以上相対的に後退する睡眠・覚醒相後退障害は児童・思春期に好発し,夜間の睡眠問題だけでなく二次的な問題をも含めた生活上の支障度が極めて大きい疾患である。しかしながら,現在の治療法は生活指導を基盤とする対症療法に限られ,特に若年患者とその家族の抱える負担感は大きい。本研究では,これらの問題に対して従来の時間生物学的治療に心理社会的支援を加えた治療プログラムを構築しその有用性の検証を行う。
本年度は、睡眠・覚醒相後退障害患者に対する睡眠介入プログラムの内容についての研究知見をまとめ、クロノセラピーに基づく睡眠・覚醒リズムの調整法、高照度光療法の活用、日常生活における睡眠衛生指導の内容等について検討を行うものである。今年度は昼夜逆転に近い睡眠相の遅れにより日常生活に困難をきたしている症例に対して上記の技法を組み合わせた認知行動的アプローチによる介入を行いその効果を検証した。その結果、睡眠相の前進及び日中機能の改善が認められた。
3: やや遅れている
新型コロナウィルス感染症の流行の影響によりプログラムのフィージビリティスタディについて研究計画を変更した。それに伴い成果のとりまとめに遅れが生じているため。
睡眠・覚醒相後退障害に対して、患者(傾向者含む)の背景要因に関する調査研究及び症例研究に基づき認知行動的支援に関する知見をまとめる予定である。
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