研究課題/領域番号 |
19K14471
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分10040:実験心理学関連
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
中山 真孝 京都大学, 人と社会の未来研究院, 特定講師 (40838398)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2020年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 感情 / 畏怖・畏敬 / 予測 / 災害 / 幸福感 / 感動 / 新型コロナウィルス / 不確実性 / ニューラルネットワークモデリング / 予測的学習 / 系列学習 |
研究開始時の研究の概要 |
世界は絶えず変化する。様々な事象が時間の流れに従って生起し、我々人間自身も環境に働きかけて継時的に変化を生じさせる。このような継時的に変化する世界とどう相互作用するかという系列順序情報処理の問題は、心理学における最も基本的な問題の一つである。特に、複数分野で研究されている系列の時間的階層構造の内的な学習・表象・処理の理論的統合が可能かというのが本研究の問いである。理論的統合可能性の実証を、(1) 理論の生物学的計算モデルである人工ニューラルネットワークモデルへの実装、(2) 心理学実験・脳波測定実験での理論の予測検討、によって行う。
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研究成果の概要 |
本研究では、ニューラルネットワークモデルによる予測的学習を用いて、時間構造の学習についての検討を行った。特に、予測できないような壮大な事態に遭遇した時に感じるawe感情についてのデータ収集を予定していたが、特にawe感情についてのデータから大きな成果が期待され、またコロナ禍という予測不可能な脅威の中でawe感情の重要性がより高まったため、awe感情を中心に研究を行った。結果として、awe感情は正負両面を持つ両義的感情でありその程度は特に米国より日本で強いことを示し、そこでの負感情は平凡さの価値の再認識により幸福感を高める可能性も示唆された。これらは論文等で成果を発表している。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
今日の社会は、コロナ禍や地球温暖化など、人類が地球規模で対処すべきかつ今まで経験したことがないような脅威に晒されている。このような脅威に対して人々はどのような感情を抱き、どのような行動を起こすのか。これを理解することは地球規模で協力して実際に脅威に対処するために必要である。本研究はawe感情に焦点をあて、その基礎的な性質、および帰結について体系的に検討した。特に文化差の研究では、同じ対象に対するawe感情であっても米国では日本とを比べてポジティブであり、日本ではネガティブであることを示した。このような違いを理解することは地球規模での脅威への対処の協力に向けて重要な知見を提供する。
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