研究課題/領域番号 |
19K14478
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分10040:実験心理学関連
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研究機関 | 専修大学 |
研究代表者 |
石川 健太 専修大学, 人間科学部, 助教 (20816334)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2020年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2019年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | 社交不安 / 表情表出 / 注意 / 表情 / 視線 / 感情 |
研究開始時の研究の概要 |
社交不安は,社会的状況下で,恐れや不安を感じることを特徴とする精神疾患である。社交不安をもつ人にとって,これらのネガティブな感情を他者に伝えることは,他者からの否定的な評価に繋がる。一方,我々は他者との関わりのなかで,作り笑いや愛想笑いなど,本心とは異なる偽りの表情を浮かべる。本研究では,社交不安をもつ人は,偽りの表情を使うことで,向社会的な評価を受け,他者からの否定的な評価を避けるという仮説(社交不安における感情隠蔽仮説)を提案する。この仮説を検証するために,本研究では社交不安傾向者の表情表出が,他者からの評価に与える効果を検討する。
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研究成果の概要 |
我々は作り笑いや愛想笑いなど,本心とは異なる表情を他者との関わりのなかで浮かべる。社交不安は,社会的状況下で,恐れや不安を感じることを特徴とする精神疾患である。社交不安をもつ人にとって,これらのネガティブな感情を他者に伝えることは,他者からの否定的な評価に繋がる。本研究では,社交不安をもつ人は,偽りの表情を使うことで,向社会的な評価を受け,他者からの否定的な評価を避けるという仮説(社交不安における表情による感情隠蔽仮説)を提案した。この仮説を検証するために,本研究では社交不安傾向者の表情表出が,他者からの評価に与える効果を検討した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
感情の抑制は精神的健康の悪化につながる(Gross & John 2003)。臨床場面で観察された社交不安傾向者の表情による感情隠蔽には性差が観察され,期待される性役割に基づいた感情隠蔽が行われる可能性が示唆された。特に男性の場合,社交不安傾向が高いほど笑い顔や怒り顔の表情表出の強度が強く,また社交性が高く評価された。男性社交不安傾向者のこうした特性は,男性の社交不安傾向者の有病率の低さや援助希求行動が少ないといったこれまでの報告の一因となっている可能性が示唆された(Kessler et al., 1994; Merikangas et al., 2010)。
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