研究課題
若手研究
我々は,日常生活で様々な感情を抱く。その一方で,感情の生起する認知的メカニズムについては,未解明な点が多く残されている。特に,感情を体験する人の主体性が,感情の認知にどのような影響を与えるのかはよく分かっていない。そこで,本研究では自己主体感 (自分の行為が外界の変化をもたらしたという感覚) を切り口に,自己の主体感が感情の認知処理過程においてどのような役割を担っているのかを解明することを目指す。特に本研究では,現象の生起条件,処理段階,顕在性・潜在性の観点から検討を行う。本研究を遂行することで,自己の主体感を組み込んだ新しい感情認知メカニズムを提案できると考えている。
本研究では,感情の形成において自己の身体の状態および身体運動がどのように関与するのかを総合的に理解することであった.結果として,身体の運動や状態が自身が体験する感情の快不快にバイアスをかけることが示された.また快不快だけではなく,それらを基に形成されるような感性印象の形成にも影響を与えることが明らかになった.なお,本課題期間中にコロナ禍にみまわれたが,その状況下でヒトの感情のリアルな側面についても検証することになり,基礎知見だけではなく応用的な示唆を得ることもできた.
身体の状態を変わることで感情が変容する可能性が示された.このことは感情形成のメカニズムの一端を明らかにした点で学術的な意義があるといえる.また,身体を利用することで感情の可視化が可能となる展開も考えられ,捉え難く抽象的な感情を理解する一助になるのではないかと期待される.
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