研究課題/領域番号 |
19K14508
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分11010:代数学関連
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研究機関 | 宇部工業高等専門学校 (2022-2023) 大阪市立大学 (2020-2021) 大阪大学 (2019) |
研究代表者 |
堀口 達也 宇部工業高等専門学校, 一般科, 准教授 (60780757)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2022年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2020年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2019年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
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キーワード | ヘッセンバーグ多様体 / gamma vector / permutohedron / 対称群の表現 / Peterson多様体 / Schubert多様体 / Richardson多様体 / Schubert calculus / toric orbifold / mixed Eulerian number / 旗多様体 / シューベルトカルキュラス |
研究開始時の研究の概要 |
旗多様体上のシューベルトカルキュラスは,旗多様体の部分多様体であるシューベルト多様体たちの交叉数を計算することが目的である.本研究では,旗多様体上のシューベルトカルキュラスを,正則な冪零ヘッセンバーグ多様体の上に一般化することを目的としている. 旗多様体上のシューベルトカルキュラスにおいて,シューベルト多項式と呼ばれる多項式を導入することで,シューベルト多様体たちの交叉数の計算を行っている.本研究では,正則な冪零ヘッセンバーグ多様体とシューベルトセルとの共通部分で空集合でないものの閉包が定めるサイクルのポアンカレ双対がどのような多項式で記述できるかについて研究する.
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研究実績の概要 |
permutohedronは対称群の作用を持つ多面体である.permutohedronに付随するtoric多様体はpermutohedral多様体と呼ばれ,これは正則半単純ヘッセンバーグ多様体の特別な場合であることが知られている.2020年度の研究で,最小な正則ヘッセンバーグ多様体(Peterson多様体とpermutohedral多様体を繋ぐもの)のコホモロジー環の研究を行い,その際にpermutohedron上のparabolic subgroupの群作用による軌道空間として得られる多面体を導入した.その多面体をpartitioned permutohedronと呼ぶ.一方,permutohedral多様体は対称群の作用を持つため,そのコホモロジー環は対称群の表現になる.permutohedronのgamma vectorに関する公式は置換を用いて明示的に与えられることが知られていて,この公式を一般化する方向性が2つある.
(1)partitioned permutohedronのgamma vectorに関する明示的公式 (2)permutohedral多様体のコホモロジー環のgamma vectorの対称群の表現版に関する明示的公式
(1)に関する結果は2021年度に得られ,今年度は(2)に関する結果が得られた.(2)の結果は,permutohedronのgamma vectorに関する公式を一般化した形であり,RSK対応を用いて証明した.本研究は枡田幹也氏,佐藤敬志氏,John Shareshian氏,Jongbaek Song氏との共同研究である.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
正則半単純ヘッセンバーグ多様体の特別な場合であるpermutohedral多様体に関して,そのコホモロジー環のgamma vectorの対称群の表現版に関する明示的公式の予想は以前から考えていたが,その予想がRSK対応を経由することで得られたのは非常に面白かった.
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今後の研究の推進方策 |
permutohedral多様体のコホモロジー環のgamma vectorの対称群の表現版に関する明示的公式が得られたが,より一般の正則半単純ヘッセンバーグ多様体のコホモロジー環の対称群の表現に関して,gamma vectorの類似したものを考えて調べていきたい.
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