研究課題/領域番号 |
19K14526
|
研究種目 |
若手研究
|
配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分11020:幾何学関連
|
研究機関 | 横浜国立大学 |
研究代表者 |
本田 淳史 横浜国立大学, 大学院工学研究院, 准教授 (90708611)
|
研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2024-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
|
配分額 *注記 |
3,770千円 (直接経費: 2,900千円、間接経費: 870千円)
2022年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2020年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2019年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
|
キーワード | 曲面 / 超曲面 / 特異点 / 混合型曲面 / 光的点 / 幾何学的不変量 / Bernstein型定理 / 等長変形 / 不変量 / Bernsteinの定理 / Fenchelの定理 / Bourの補題 / 光的超曲面 / 波面 / 混合型計量 / 等長埋め込み / 等長はめ込み / 等長実現 / フロンタル / 凸超曲面 / 4頂点定理 / Zakalyukinの補題 / 交差帽子 / 平均曲率一定超曲面 / 光的近似 / ド・ジッター空間 / 空間的平均曲率1曲面 / 5/2カスプ辺 / 特異点の双対性 / Janet-Cartan 型定理 / 光的完備性 / Bernstein 型定理 / ローレンツ多様体 / 第一基本形式 / ガウス・ボンネの定理 |
研究開始時の研究の概要 |
全平面で定義されたグラフで表されるような極小曲面は平面に限ることを主張するBernsteinの定理は,現代の微分幾何学の基礎をなす結果の1つである.しかし,ミンコフスキー時空の混合型曲面の場合にはBernstein型の定理が成り立たないような反例が存在することが知られている.とくに,混合型曲面の空間的領域と時間的領域の境界の点,光的点は誘導計量の特異点とみなされるが,平均曲率零とは限らない一般の混合型曲面の光的点の研究はあまりされていない.本研究の目的は,特異点を持つ曲面や混合型曲面を,計量の特異点という観点から統一的に取り扱うことができるような理論を確立することである.
|
研究成果の概要 |
本研究では,特異点や光的点を統一的に扱うために計量の特異点を研究し,その曲面や超曲面への応用を調べた.まず,混合型曲面の光的点における近似として考えられる光的曲面の特徴付けを,混合型曲面の光的点における不変量を用いて与えた.また,光的超曲面や,時間的点をもたない平均曲率零超曲面,勾配条件をみたす空間的平均曲率一定超曲面に対するBernstein型,特異点をもつ完備な光的波面の分類も得られた.さらに,特異点をもつ曲面の等長変形と曲線折りへの応用,特異点をもつ螺旋曲面のBour型等長変形定理,特異点をもつ閉曲線に対するFenchel型定理などの研究成果が得られた.
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
ガウス曲率一定曲面や平均曲率一定曲面は,建築物の構造設計等へ応用されている.そのようなある種の曲率条件を課した曲面には特異点が自然に現れる.その観点から近年,特異点をもつ曲面の理論が注目され,幅広く研究されている.さらに,ローレンツ多様体の平均曲率零曲面は相対論において重要な役割を果たすが,とくに平均曲率零混合型曲面において,第一基本形式がリーマン計量からローレンツ計量に型変化する現象は流体力学としての解釈もある.本研究の結果は純粋に幾何学の理論を追求したものであるが,その建築・物理学への応用も期待される.
|