研究課題/領域番号 |
19K14552
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分12010:基礎解析学関連
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研究機関 | 岡山大学 |
研究代表者 |
田口 大 岡山大学, 異分野基礎科学研究所, 准教授 (70804657)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2022年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2020年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2019年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | 確率微分方程式 / Euler-Maruyama近似 / Multilevel Monte Carlo法 / Avikainenの不等式 / 非衝突確率過程 / 後退確率Volterra積分方程式 / Polynomial diffusions / CIR過程 / α安定過程 / Euler--Maruyama 近似 / Monte Carlo法 / 経路依存型確率微分方程式 / 確率密度関数 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究の目的は、(経路依存型)確率微分方程式と非衝突確率過程の「数値計算方法の構成と誤差評価」と「密度関数の解析」を研究することである。確率微分方程式や非衝突確率過程は、物理学や数理ファイナンス等の応用分野で広く用いられている確率過程である。これらの確率過程に対して、一般的な条件の下で、密度関数の存在と性質を解析し、新たな数値解析手法を構成するとともに、既存の手法(Euler-Maruyama近似)に関する精密な誤差評価を与えることを目的とする。
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研究成果の概要 |
次の8点の研究結果を得た。 ①非有界係数の密度の評価と数値解析②非滑らかな関数に対する確率微分方程式の数値解析③後退確率Volterra積分方程式の離散近似④Polynomial diffusionsの離散近似⑤拡散係数が不連続関数である確率微分方程式のEuler-Maruyama近似⑥α安定過程によって駆動される確率微分方程式のEuler-Maruyama近似⑦Cox-Ingersoll-Ross過程のEuler-Maruyama近似⑧radial Dunkl processの数値解析。なお、本研究の結果の①―⑤については学術雑誌に出版済みであり、⑥⑦⑧については投稿準備中である。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究の成果により、これまで数値解析が難しかった、もしくは精度が保証されていなかった確率過程に対して、精度保証付きの数値計算を行うことができるようになった。特に、多次元の確率過程に対する数値解析手法を導入し、強収束の誤差評価を精密に与えた。また、確率密度関数の解析を行い、Avikainenの不等式を多次元の確率過程の場合にまで拡張することによって、通常のモンテカルロ法よりも効率的に数値計算が可能となる Multilevel Monte Carlo methodを適用できるようになり、計算量が大幅に改善できるようになった。
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