研究課題/領域番号 |
19K14569
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分12020:数理解析学関連
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研究機関 | 静岡大学 |
研究代表者 |
藤嶋 陽平 静岡大学, 工学部, 准教授 (70632628)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2022年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2021年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | 半線形熱方程式 / 準自己相似性 / 可解性 / 初期値の特異性 / 初期値の空間減衰 / 藤田指数 / 時間大域解 / 時間局所解 / 特異性 / 時間大域可解性 / 時間局所可解性 / 自己相似性 / 非線形熱方程式 / 爆発問題 |
研究開始時の研究の概要 |
固体燃料の燃焼モデルなどの化学反応による発熱の温度分布を記述する方程式である非線形熱方程式は、拡散と反応が同時に進行する過程を記述し、その解析は数学的にも興味深い。本研究では特に、解の特異性形成という非線形方程式特有の現象に着目し、拡散と反応の釣り合いによって特徴づけされる、解の存在・非存在を分ける臨界の初期値の特異性を明らかにする。さらには時間大域可解性についても論じ、一般の非線形性を有する熱方程式に対する可解性の理論を構築する。
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研究成果の概要 |
本研究課題では、自己相似性を持たない一般の半線形熱方程式に対する可解性およびその解挙動についての研究を行った。半線形熱方程式の可解性には方程式特有の性質である自己相似性が鍵となり、方程式の解の存在・非存在が論じられる。しかし非線形項が特別な型の場合を除き、その性質は期待できない。研究代表者は、冪乗型方程式に対する自己相似変換を一般化した準自己相似変換およびそそこから生じる性質を用いて、既存の結果を包括する形で一般の半線形熱方程式に対する可解性を特徴付けすることに成功した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究課題では、冪乗型や指数型半線形熱方程式に対して知られている自己相似変換を一般化した準自己相似変換に着目し、半線形熱方程式の研究を行った。特に準自己相似性が半線形熱方程式の可解性に応用可能であり、方程式の解の存在および非存在に対して精緻な結果が得られることを示した。これは準自己相似性の有用性を表すものであり、これまでの自己相似性に基づく解析手法を、一般の半線形熱方程式に対して拡張可能であることを示唆するものである。
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