研究課題/領域番号 |
19K14601
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分12040:応用数学および統計数学関連
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研究機関 | 早稲田大学 |
研究代表者 |
田中 一成 早稲田大学, 理工学術院総合研究所, 次席研究員(研究院講師) (00801226)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
3,770千円 (直接経費: 2,900千円、間接経費: 870千円)
2021年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2020年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2019年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | 精度保証付き数値計算 / 計算機援用証明 / 符号変化構造解析 / 反応拡散モデル |
研究開始時の研究の概要 |
本研究の目的は精度保証付き数値計算を用いて反応拡散モデルの符号変化構造解析を行い、数学的視点から現象解明に貢献することである。例えばアレン・カーン方程式は水の状態変化や合金の生成過程等を表す重要な方程式であり、重要な研究対象の1つである。 反応拡散モデルの解の存在を数学的に厳密な意味で保証しかつその符号変化構造を明らかにする。即ち対象問題の真解uが数値近似解の付近に存在することを具体的な誤差上限と共に保証し、更にuの符号変化構造をも数学的に厳密な意味で保証をするということが本研究の目的である。
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研究成果の概要 |
本研究の目的は精度保証付き数値計算を用いて反応拡散モデルの符号変化構造解析を行い、数学的視点から現象解明に貢献することであった。 研究代表者はモデルを記述する作用素の固有値に関する情報と精度保証結果(解の包含情報)から真解の正値性を事後保証する手法を確立した。この手法をアレン・カーン方程式(水の状態変化や相分離現象を記述する反応拡散モデル)に応用し、液相個層の共存関係の証明を与えることに成功した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
反応拡散モデルを含む微分方程式の解に対する精度保証付き数値計算の従来研究は「近似解の数値計算→精度保証」というプロセスの速度向上や、得られる結果の高精度化に焦点が当てられていたが、研究代表者はそこに「符号の保証」という新たな価値を与えた。この着眼点が評価され、精度保証という研究分野が発足した当初から40年以上の歴史を持ち、現在も最も権威があるとされる国際学会SCANの基調講演者として招待された。
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