研究課題/領域番号 |
19K14603
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分12040:応用数学および統計数学関連
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研究機関 | 関西学院大学 |
研究代表者 |
陰山 真矢 関西学院大学, 理学部, 助教 (80824060)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2020年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2019年度: 2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
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キーワード | 反応拡散系 / パターン形成 / 惑星温暖化 / デイジーワールド / 数理モデル / 植生と環境 / デイジーワールドモデル / 数値シミュレーション / 非線形放物型方程式 / 反応拡散方程式 / 植生と環境のフィードバック |
研究開始時の研究の概要 |
生物と環境のフィードバックシステムを記述する数理モデルである「デイジーワールドモデル」について,数学解析と数値シミュレーションを用いて研究する.地球を理想的に単純化した仮想の惑星「デイジーワールド」では,そこに生息する植物同士の競争が,惑星の温度を植物の成長に最適であるように自律的に調節するような効果を示すことが知られている.さらに,温度を調節しながら植物の分布パターンが次々と変化することが明らかとなった.本研究では,モデルを温室効果を考慮した2次元反応拡散方程式へと拡張し,その植生分布パターンと惑星温暖化の関係性について調べる.
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研究成果の概要 |
生物と環境の相互作用システムを非常に単純に再現した地球システムモデルであるデイジーワールドモデルに対して,温室効果の影響を新たに加え,解析的および数値的に研究を行った.まず,解の安定性解析により,システムが持つ解の構造を簡単に調査し,空間的パターン解が得られるパラメータの絞り込みを行った.これにより,実際に数値シミュレーションによってパターン解を得ることができた.さらに,惑星の温室効果が強まるもしくは弱まると,惑星上の植生は自らの生育域,生物量を変化させながら,惑星の温度を自律的に調節することを明らかにした.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では,温室効果が強まる中で,温度が植生にとって適した値に保たれているにもかかわらず,その水面下では植生が自らの生育域,生物量を大きく変化させていることを明らかにした.これは植生の分布パターンを観測することが,温室効果の影響度合いを測る新たな指標となることを示唆している.さらに,先行研究との比較によって,非常に長い期間においても僅かである太陽光度の強まりと温室効果の強まりが同程度もしくはそれ以上の影響を植生に与える可能性を明らかにした.これは温室効果ガスの減少が地球温暖化の抑止のための喫緊の課題であることの一つの証左となり得ることを意味する.
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