研究課題/領域番号 |
19K14636
|
研究種目 |
若手研究
|
配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分13020:半導体、光物性および原子物理関連
|
研究機関 | 群馬大学 (2021) 慶應義塾大学 (2019-2020) |
研究代表者 |
鹿野 豊 群馬大学, 大学院理工学府, 准教授 (80634691)
|
研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
|
配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2020年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2019年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
|
キーワード | 量子測定 / 量子計測 / 線虫 / 量子センサー / ナノダイヤモンド / 弱測定 / 量子シミュレーション / 生体計測 / NV中心 / 精密分光法 |
研究開始時の研究の概要 |
量子測定理論は量子情報理論の骨格を為す非常に重要な道具であるが、他の研究分野への応用は皆無である。また、量子測定理論の中に位置づけることが出来る「弱測定理論」においても弱値増幅と呼ばれる概念により、小さい信号を大きく出来ると考えられたため応用可能性が示唆されたが、限定的な文脈でしかないことが示されてきた。そのため、弱測定理論の新しい応用可能性を模索するために、本研究において、弱測定理論と「分光学」との対応関係を明確に示し、新規分光法の開拓に向けた道標になることを目標とする。
|
研究成果の概要 |
量子測定理論の一つである弱測定理論に関して、精密分光学または精密測定科学の応用を視座においた研究を行ってきた。弱測定理論そのものの進展に関しては、理論的な定式化において線形光学との対応関係が見いだされ、弱測定理論の応用可能性を拡げることが出来た。 更に、線虫を用いたナノダイヤモンド量子センサーの研究において、量子測定理論の応用可能性を検討し、局所温度測定技術に対する進展が得られ、「局所温度生物学」の分野の創成に寄与する重要な知見を得た。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究成果に関しては、基本的に数学の理論体系の中で発展してきた量子測定理論を実験できるような形に実装することに対する理論的な基盤を構築できたという側面において、学術的な意義があると考えられる。その中で、量子センサーを用いた応用事例をモデル生物ではあるものの示すことが出来たことは近年の量子技術に対する社会的なニーズに応える意味でも一定度の社会的意義があったのではないかと考えている。
|