研究課題/領域番号 |
19K14642
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分13030:磁性、超伝導および強相関系関連
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
佐藤 浩司 東北大学, 金属材料研究所, 助教 (70708114)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
中途終了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2020年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2019年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | スピントロニクス / マグノン / フォノン / 熱機関 |
研究開始時の研究の概要 |
近年のスピントロニクスの分野では、スピン波と弾性波が混在した状態がもたらす物理の発展が着目されている。さらに、近年の共振器量子電磁力学を取り込んだハイブリッド量子系の発展により、磁性体の微視的な領域における操作・制御の可能性が広がりつつある。本研究では、磁性体と格子振動の操作・制御を応用した微小熱機関の基礎理論の構築と、その動作原理を実証する実験の提案を目的としている。本研究で発展させる理論や数値計算手法を用いて、スピントロニクス素子の微視的な領域での動作原理の理解の深化を目指す。
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研究実績の概要 |
磁性絶縁体中で磁気弾性結合によりマグノンとフォノンが混成して形成されるマグノンポーラロン状態について考察した。この系では、マグノンポーラロンモードのエネルギーとマグノン・フォノンの混成度合いを外部磁場により制御できる。また、強磁性共鳴などにより、マグノンとフォノンに温度差をつけることができる状況を想定した。混成状態においてマグノンまたはフォノンが支配的なマグノンポーラロン状態を外部磁場の制御により行き来する断熱過程と、熱化によりフォノンとマグノンの粒子数を変化させる過程から、熱機関サイクルを実現するシンプルなモデルを構築した。マグノンとフォノンの周波数、温度、結合定数、磁場などをパラメーターにとり、また理想的な断熱・等積などの熱過程を仮定し、モデルの熱機関の仕事と熱を解析的に求め、熱機関効率やヒートポンプの成績係数を計算した。このモデルの解析が進んだことにより本研究の土台が構築された。
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