研究課題/領域番号 |
19K14675
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分13040:生物物理、化学物理およびソフトマターの物理関連
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研究機関 | 千葉大学 |
研究代表者 |
伊藤 弘明 千葉大学, 大学院理学研究院, 助教 (10783186)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2020年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2019年度: 3,380千円 (直接経費: 2,600千円、間接経費: 780千円)
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キーワード | マイクロ流路 / 油中水滴 / 流体相互作用 / マイクロ流体 / パターン形成 / 非平衡 |
研究開始時の研究の概要 |
柔らかい粒子の懸濁液(たくさんの粒子が分散した溶液)がどのように流れるのかを知ることは、医療や産業の進展につながる基礎科学の目標の一つです。例えば、マヨネーズや接着剤、血液などは柔らかい粒子の懸濁液の例であり、そのサラサラ・ドロドロ(粘性)が決まるメカニズムをより深く理解することで、より"よい"性質の懸濁液を得られるでしょう。この研究では、マイクロスケールの流れの実験を通してその詳しいメカニズムを探ります。
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研究成果の概要 |
本研究では、マイクロ流体デバイスを用いた実験的手法により、界面活性剤により界面が安定化された油中水滴系について流動の時空間構造を理解することを目指した。マイクロ流体実験系を用いて、特に液滴密度に応じて現れる流れの時空間構造の解析を行うことで、密度の増加にしたがって集団的な流動の様相が質的に遷移することが確認された。また、このマイクロ流体デバイスによる液滴形成機構を用いて、2種の溶液を混合した際のゲル化をともなう液滴の形状制御も試み、液滴サイズに依存して主流の方向に対して前方から選択的にゲル化を開始させ異方的な形状の液滴が形成できることを示した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
ミクロな粒子の懸濁液の流動現象は自然界から産業界にわたる様々な局面に現れる。本研究では、マイクロ流体デバイスを活用した実験により、粒子形状の効果や個々の粒子スケールのミクロなふるまいと懸濁液スケールのマクロなふるまいの関係を探り、その特徴の一端を明らかにした。これらの結果は、混相流の特異なふるまいの理解や制御を行う際の指針となる可能性が期待される。
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