研究課題/領域番号 |
19K14678
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分13040:生物物理、化学物理およびソフトマターの物理関連
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研究機関 | 兵庫県立大学 |
研究代表者 |
高山 裕貴 兵庫県立大学, 理学研究科, 助教 (40710132)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2020年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2019年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
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キーワード | コヒーレントX線回折イメージング / タイコグラフィ / 凍結水和細胞 / トモグラフィ / 位相回復 / シグナル増強 / スパースモデリング / トモグラフィー / 細胞・オルガネラ / 放射線損傷 / 凍結水和 / 全変動正則化 / コヒーレント回折イメージング / 圧縮センシング / ナノイメージング |
研究開始時の研究の概要 |
細胞分裂機構の分子構造基盤解明を目指し、細胞「丸ごと」の三次元構造解析を行う。超分子複合体を解像できる数nm分解能の達成を目指す。低温コヒーレントX線回折トモグラフィー法により、細胞内の電子密度分布を非染色・非侵襲かつ放射線損傷を低減して可視化する。放射線損傷低減下であっても空間分解能は20 nm程度が限界と予想され、(1)コヒーレントX線の干渉効果を活用した回折シグナルの増強と(2)情報科学を活用した低照射線量トモグラフィーの技術開発により、空間分解能向上を目指す。
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研究成果の概要 |
本研究では、細胞機能の構造基盤を、素過程を担う超分子構造体の構造レベルで可視化することを目指し、単細胞真核生物試料の低温コヒーレントX線回折イメージングCT(CXDI-CT)研究を推進した。特に、放射線損傷限界を超えて、超分子複合体の概形を解像できる数nmの空間分解能を実現する為に、(1)従来より低い照射線量で高空間分解能データを取得するための回折シグナル増強基板の開発、及び、(2)従来よりシグナル対ノイズ比が低い、あるいは少ない回折データからの試料像再生を行う、スパースモデリングを組み込んだ位相回復及びCT再構成法の開発を行った。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究が実現すれば、細胞機能の構造基盤に分子構造レベルで迫ることができると期待される。開発手法による実験的な細胞構造研究の他、観察結果に基づいて、細胞構造モデルを超分子複合体レベルで構築することで、信頼度の高い計算機シミュレーションと実験を組み合わせた生命現象の理解が可能となる。例えば、細胞分化の研究に応用すれば、将来的に再生医療や生殖医療、代替食品開発等、広範な波及が見込まれる。
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