研究課題/領域番号 |
19K14680
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分14010:プラズマ科学関連
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
藤井 恵介 京都大学, 工学研究科, 助教 (10637705)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2021年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2020年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2019年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
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キーワード | 原子構造 / 統計物理 / 原子分子データ / プラズマ分光 / 機械学習 / データベース |
研究開始時の研究の概要 |
核融合プラズマ・宇宙プラズマ・極端紫外光源プラズマなどの分光診断に際限なく必要な原子データセットを、機械学習技術により抜本的に効率よく構築する。特に、 断片的に報告される原子データの矛盾のない統合、誤ったデータ・精度の悪いデータの検出、未知のデータの統計的予測、を自動的に行う枠組み(インフラストラクチャ)を開発する。それにより、様々な領域におけるプラズマ分光計測の高精度化に寄与する。
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研究成果の概要 |
A) 多電子原子のエネルギー準位について、機械学習技術を用いた補完・品質評価を行った。特に、同電子系列と呼ばれる、電子数が同じで核電荷が異なる原子イオンのエネルギー準位が核電荷に対してスムーズな関数になることを利用し、その系列がどの程度連続的に繋がっているかを調べた。B) 未同定の発光線から、新たなエネルギー準位を発見する方法論の開発を行った。特に、千以上の発光線を用い、統計的な手法で効率よく準位同定を行うことを目指した。C) 大量エネルギー準位・遷移が存在し、それらの正確な数値計算が難しい多電子原子について、少量の原子データのみからその挙動を推定するモデルを構築した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
宇宙プラズマや核融合プラズマの診断のため、鉄イオンやシリコンイオンの原子データのセットを用いた分光診断が必要であった。これまでは、個別に報告される実験・理論データの収集、丁寧な品質評価、未知のデータの補完を行うことで、各分野において高品質な原子データセットが構築されてきた。しかし研究が進むにつれ常に新たな対象に関する原子データが必要になる。新たな対象に対しては十分に高品質なデータセットが構築されるまで、高精度な分光診断が実施できていない状況である。 本研究で開発した機械学習法を応用することにより、個別に報告される原子データの妥当性の評価、新たな原子データ導出が容易になった。
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