研究課題/領域番号 |
19K14683
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分14010:プラズマ科学関連
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研究機関 | 中部大学 |
研究代表者 |
桑原 大介 中部大学, 工学部, 講師 (60645688)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2020年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
2019年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | 電気推進機 / 高周波プラズマ / プラズマ工学 / レーザー誘起蛍光法 / マイクロ波干渉計 / 中性粒子 / 中性粒子供給 / 超音速ガスパフ / イオン速度分布関数 / 空間分布計測 / 速度分布関数計測 / 中性粒子分布 |
研究開始時の研究の概要 |
次世代の宇宙機用推進機として開発が進められている無電極高周波プラズマスラスターの推力・燃費向上のため、近年研究が活発になっているプラズマ内部・下流からの燃料供給時における性能向上現象の解明を行う。 このため、従来のプラズマ計測で用いられてきたプラズマ流を阻害したり絶対値計測が困難なプローブ計測ではなく、非接触で中性粒子・イオンの速度分布関数が得られるレーザー誘起蛍光法と、多チャンネルマイクロ波干渉計による電子密度分布計測システムを構築する。推力を担うイオン・中性粒子の径・軸方向流束ベクトルをプラズマ生成部や発散磁場下において高時間・空間分解能で観測し、現象の機構解明と性能向上法を探求する。
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研究成果の概要 |
高周波プラズマを用いる宇宙用電気推進機である高周波プラズマスラスターの性能向上研究のため、推力向上が報告されている中性粒子供給法におけるプラズマの振る舞いを把握し、機解明を行う必要がある。このため、イオン・中性粒子の速度分布関数計測が可能なレーザー誘起蛍光法(LIF)、電子密度分布計測が可能なマイクロ波干渉計測といった複数の計測を同時に実施できる実験環境整備を行った。LIFについては計測感度を従来比で10倍程度に高め、計測速度の向上による空間計測を可能とし、マイクロ波計測においては安価かつ取り扱いが容易な送受信機の方式を開発し、多チャンネル計測による空間同時計測を可能とした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究は電気推進機の性能向上を大目的としているが、高周波プラズマに限らず多くのプラズマ応用研究においてプラズマを構成する粒子である電子、イオン、中性粒子の空間分布計測は極めて重要だが、イオン、特に中性粒子計測は困難であり、これらの計測を備えた装置は多くない。また、これらの計測器が一つの装置の一点を計測できるように整備されている例は、多くの計測器を備える大型核融合装置でも例がない。本研究ではこれらの計測器を一つの装置において、同一点で同時に計測でき、また空間分布計測が可能なものとして利用できる方法を研究したもので、他のプラズマ研究でも大いに役立つものと言える。
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