研究課題/領域番号 |
19K14690
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分14020:核融合学関連
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研究機関 | 核融合科学研究所 |
研究代表者 |
浜地 志憲 核融合科学研究所, ヘリカル研究部, 助教 (60761070)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2021年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2020年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2019年度: 3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
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キーワード | タングステン / プラズマー材料相互作用 / 熱パルス / 微細組織観察 / He誘起微細構造 / Heバブル / 金属の表面改質 / 電子ビーム / ヘリウム / Edge Localized Mode / プラズマ-材料相互作用 / ヘリウムバブル |
研究開始時の研究の概要 |
ヘリウムイオンを金属に打ち込むと材料表面にナノメートルスケールの大きさの泡状の「ヘリウムバブル」が形成される。この現象はプラズマを使った材料の高機能化や核融合炉炉壁での現象などに関わるが、その動きや成長は1秒以下の短い時間スケールで進むため、詳細な研究が進んでいない。本研究では1ミリ秒以下の熱パルスを使って短時間の高温状態を作り、熱パルス前後のヘリウムバブルを調べることで、その挙動の理解を目指す。
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研究成果の概要 |
タングステンにHeイオンを照射した際に、Heがナノスケールの泡状の構造を形成することが知られている。このバブル構造がどの程度の時間スケールで材料中で運動するのかを調べるため、熱パルスによって短時間の高温状態を作ることによって調べることを目指し、研究を行った。本期間では、直線型プラズマ装置TPD-IIにHe照射温度を制御可能な試料照射システムを設計・製作して温度制御プラズマ照射を実現し、並行して高速で測定可能な2色型放射温度計を設計・製作して熱パルス時の温度計測を可能とした。また、電子顕微鏡でのHeバブルの観察によって、熱パルスによるHeバブルの運動についての知見が得られた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
タングステン中のヘリウムバブルの運動がmsで起きることは、核融合炉のプラズマに対向する炉壁において予測される現象である。その理解のために短時間の熱パルスによる手法が有効であることが示された。また、材料中に気体粒子によるバブル構造が生じることは鋼材中の水素などでも見られており、熱パルスによるバブルの運動速度を得るこの手法は核融合分野外への応用も期待できる。
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