研究課題/領域番号 |
19K14694
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分14020:核融合学関連
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研究機関 | 国立研究開発法人量子科学技術研究開発機構 |
研究代表者 |
大谷 芳明 国立研究開発法人量子科学技術研究開発機構, 那珂研究所 先進プラズマ研究部, 主任研究員 (10805823)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2021年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2020年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2019年度: 2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
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キーワード | 干渉計測 / レーザー計測 / プラズマ計測 / 磁場閉じ込め核融合 / 干渉計 |
研究開始時の研究の概要 |
プラズマの電子密度時間発展計測手法として、レーザー干渉計は計測時の仮定の少ない手法として知られている。しかしながら、レーザーを長距離伝送する場合、光学機器の振動による計測誤差だけではなく、大気の温度・湿度や圧力変化に起因する屈折率の変化による計測誤差があることが知られている。そこで、計測ビームに使用する波長を選択することによりこれまで取り除くことができなかった大気の屈折率変動による計測誤差を低減することができる、3波長のレーザーを用いた先進的な3波長干渉計を新たに考案した。本研究は考案した3波長干渉計により実験的に計測誤差を低減できることを実証する研究である。
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研究成果の概要 |
干渉計測におけるノイズを低減しプラズマの電子密度を高精度で計測するため、従来の2波長干渉計を発展させた3波長干渉計を開発した。本干渉計は3つの波長の異なるレーザーを同軸に伝搬させ、3組の2波長干渉計を構築したものである。2組の2波長干渉計から評価したノイズ成分を残りの1組の2波長干渉計から差し引くことで高精度化を狙う。 実験的に、15%のノイズ低減と、53%の支配的なノイズ(100Hz)の低減を実証し、100Hzのノイズは3つのビームの非同軸性により残る振動ノイズであることが分かった。本成果は、Review of Scientific Instruments誌に掲載されている。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究により、3波長干渉計は磁場閉じ込め核融合プラズマの密度計測を高精度化することができることを示した。これまで2波長干渉計によって振動ノイズは除去されているものとして評価されてきたが、わずかな光軸のずれが密度計測の精度を悪化させることを明らかにした。また、本干渉計は振動ノイズ成分だけでなく、それ以外の周波数帯のノイズも低減しており、2波長干渉計よりも高精度に計測することが可能である。本成果は、詳細な物理研究のための計測器のみならず、将来的にプラズマの密度制御のための高精度モニタとして、核融合エネルギー研究に貢献できるものと思われる。
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