研究課題/領域番号 |
19K14696
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分14020:核融合学関連
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研究機関 | 国立研究開発法人量子科学技術研究開発機構 |
研究代表者 |
井上 静雄 国立研究開発法人量子科学技術研究開発機構, 那珂研究所 先進プラズマ研究部, 主任研究員 (80757956)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
2021年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2020年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2019年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 誤差磁場 / 磁気島 / 平衡制御 / 抵抗性壁モード / ロックトモード / MHD / トカマク / ディスラプション |
研究開始時の研究の概要 |
トカマク型の核融合炉は理想的には軸対称装置であるが、コイル・導体壁が製作・設置の過程で僅かに歪むと、コイル電流・渦電流により非軸対称な“誤差磁場”が生じる。装置の実形状性により生じる誤差磁場が計算可能な平衡制御コードと、二流体的なプラズマの応答による誤差磁場の遮蔽/浸透率が計算可能な電磁流体(MHD)コードを連携計算する統合コードを開発する。また、開発したコードは信頼性向上の為、中型(DIII-D)・大型(JT-60SA)トカマク装置の実験結果と相互検証する。最終的に、トカマク炉の誤差磁場に対する裕度を評価し、建設コスト削減に貢献することを目指す。
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研究成果の概要 |
本研究ではプラズマ崩壊の主要因である、装置の製作・設置誤差によって生じる誤差磁場にプラズマ内部の磁気島が捕捉され生じる不安定性ロックトモードの安定化に向けて、AEOLUS-ITが予測する誤差磁場に対するプラズマ応答の実験検証を更に進め、多階層的な振る舞いについて実験とシミュレーションで検証を行い隔年のIAEA FEC会合で発表、Nuclear Fusion誌に投稿した他、これまで難しかった誤差磁場によって放電終盤に生じるロックトモードの安定化手法について、磁気島に共鳴し振動を励起する事で生じるエネルギーのカスケードを応用する手法を着想し、シミュレーションにより安定化効果を示した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
プラズマはそれ自身の回転により誤差磁場を遮蔽するが、誤差磁場は装置壁に流れる渦電流やコイルの非軸対称により生じ、その遮へいはプラズマの非線形的な振る舞いにより生じる。本研究では遮蔽・浸透の多階層的な物理を明らかにするとともにトカマク型装置における誤差磁場の許容値緩和により原型炉の建設コスト削減に貢献しうる、新しいロックトモード回避手法を提案した。
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