研究課題/領域番号 |
19K14716
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分15010:素粒子、原子核、宇宙線および宇宙物理に関連する理論
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研究機関 | 立教大学 (2023) 京都大学 (2020-2022) 沖縄科学技術大学院大学 (2019) |
研究代表者 |
宇賀神 知紀 立教大学, 理学部, 准教授 (00837239)
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研究期間 (年度) |
2020-03-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
2022年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2021年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2020年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2019年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
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キーワード | ブラックホール / 量子情報理論 / ホログラフィー原理 |
研究開始時の研究の概要 |
共計場理論における相対エントロピーの計算手法の開発を行い、この結果をAdS/CFT対応、物性論、非平衡物理等に応用する。
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研究実績の概要 |
今年度は、Balasubramanian(ペンシルバニア大)、野村(カリフォルニア大)と共同で、ドシッター空間をAdSブラックホールと(場の量子論の自由度を用いて)量子相関させた場合に実現する時空を2次元ディラトン重力の場合に構成し、その性質を議論した。特にドシッター空間のエントロピーがAdSブラックホールのエントロピーよりも小さい場合でないと、両者がつながった時空ができないことの、量子情報理論的な意味について議論した。また宮田(中国KITS)、中山(京大)と共同でブラックホール内部をホーキング放射から復元する際に重要と考えられているPetzの再構成写像をSYK模型およびランダムユニタリー模型において解析した。特に非常にカオス的な量子多体系においては、Petzの再構成写像が簡単になること、そしてこの極限において、操作論的な意味の明らかなYoshida Kitaevのデコーディングプロトコルに帰着されることを証明した。また二つの量子相関するブレーンワールドがワームホールを介してつながる現象をMyers(ペリメター研究所) Ruan(基研)と解析した。これは以前にBalasubramanianらと共同で研究した2次元重力における同様の現象を、ダブルホログラフィーと呼ばれる双対性を用いて、3次元古典重力の問題として解析したことに相当する。さらにこのセットアップを用いることで、Petzの再構成写像と等価なYoshida Kitaev のデコーディングプロトコルがブレーンワールド上で自然に構成できることを示した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
昨年度から続けていた研究プロジェクトを全て論文として発表した。さらにブレーンワールドを用いたブラックホールの量子情報理論的性質に関するいくつかの研究が新たに始めることができた。
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今後の研究の推進方策 |
今後もブラックホール内部、及び閉じた宇宙の量子情報理論的性質のホログラフィー原理を用いた研究を継続して行う。
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