研究課題/領域番号 |
19K14730
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分15020:素粒子、原子核、宇宙線および宇宙物理に関連する実験
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研究機関 | 国立研究開発法人理化学研究所 (2020-2021) 筑波大学 (2019) |
研究代表者 |
向井 もも (高 もも) 国立研究開発法人理化学研究所, 仁科加速器科学研究センター, 基礎科学特別研究員 (10823726)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 130千円 (直接経費: 100千円、間接経費: 30千円)
2020年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2019年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
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キーワード | 飛行時間検出器 / 位置検出器 / 質量測定 / 不安定核 |
研究開始時の研究の概要 |
重元素の起源天体環境解明のためには、重元素合成に関与する中性子過剰核の質量値等が不可欠である。しかし、現状、このような原子核は実験的にアクセス困難で、さらに、様々な理論モデルによる質量予測値には大きな不定性がある。本研究は、重元素合成に関与する中性子過剰核の質量予測能力向上を目指して、稀少RIリング(RIBF/理化学研究所)を用いて、未踏中性子過剰核の質量測定を行うことを目的とする。目的達成のために、稀少RIリングで使用する低物質量かつ高時間分解能な飛行時間検出器の改良と、本検出器の原理を応用した位置検出器の開発を行う。その後、検出器を稀少RIリングに導入し、未踏中性子過剰核の質量測定を行う。
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研究成果の概要 |
稀少RIリング(理化学研究所/RIBF)での不安定原子核の精密質量測定のために、低物質量かつ高時間分解能の飛行時間検出器を開発した。高エネルギーイオンビームを用いて、本検出器の検出効率・時間分解能の通過ビームの原子番号依存性を確認した。本研究課題での開発により、精密質量測定に要求される性能を達成でき、稀少RIリングでの実用を開始した。さらに、本研究課題で開発した飛行時間検出器の原理を応用して、従来の位置検出器にかわる低物質量かつ非破壊の位置検出器開発に着手した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究課題により、約20 psの高時間分解能での高エネルギーイオンビームの飛行時間検出が可能となった。開発した検出器はビームの通過物質が薄膜一枚のみであり、従来のプラスチックシンチレータ等による通過ビームのエネルギー損失などの影響を1/100以下に抑えられる。本検出器を利用することで、稀少RIリングでの精密質量測定をはじめ、高エネルギーイオンビームを用いた施設で稀少な原子核の様々な核分光実験を実施でき、重元素合成過程の解明に寄与することができる
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