研究課題/領域番号 |
19K14744
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分15020:素粒子、原子核、宇宙線および宇宙物理に関連する実験
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研究機関 | 国立研究開発法人日本原子力研究開発機構 |
研究代表者 |
山本 剛史 国立研究開発法人日本原子力研究開発機構, 原子力科学研究部門 原子力科学研究所 先端基礎研究センター, 任期付研究員 (80784751)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2021年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2020年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2019年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | ハイパー核 / 実験核物理 / ストレンジネス / 荷電対称性 / ガンマ線分光 |
研究開始時の研究の概要 |
原子核物理の基本的対称性である荷電対称性がΛハイパー核構造において大きく破れているという通説を覆す実験結果が報告され、注目を集めている。荷電対称性についての精密かつ系統的な実験データが相互作用理解のための新たなプローブとなると期待される。 本研究では、これまで実験技術的に困難であった質量数の大きい鏡像ハイパー核のガンマ線分光を可能とするための(π-,K0)反応を用いた新しい実験手法の開発を目的とする。そのために、反応分光とガンマ線分光を両立させるレンジカウンターシステムを開発・試験し、鏡像ハイパー核のガンマ線分光実験の実現を目指す。
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研究成果の概要 |
新たに導入する(π-,K0)反応から中性子過剰鏡像ハイパー核を生成して核種を識別する手法を実現するための検出器デザイン案を作り、モンテカルロシミュレーションによる測定手法の検証及び収量の見積もりを行った。特に検討が必要であるπ中間子を検出するためのレンジカウンターのデザインを行い、省スペース化を図った上でGe検出器群の内部に設置することを決定した。レンジカウンターの試験機を作成して性能評価を行い、光量やπ中間子に対する検出器応答を確認した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究で開発中の実験手法を用いることで、A=4以外の中性子過剰側鏡像ハイパー核について数ヶ月のデータ収集期間があれば目標とする第一励起エネルギーの10 keV以下の精度での決定が見込まれることが確認できた。この手法の確立は挑戦的ではあるが、これまで実験的にアクセスできなかった多くの核種の研究を可能とし、荷電対称性の研究以外の中性子過剰ハイパー核の研究に繋がる可能性がある。
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