研究課題/領域番号 |
19K14748
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分15020:素粒子、原子核、宇宙線および宇宙物理に関連する実験
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研究機関 | 国立研究開発法人理化学研究所 |
研究代表者 |
田島 美典 国立研究開発法人理化学研究所, 仁科加速器科学研究センター, 特別研究員 (20821838)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2022年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2021年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2020年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2019年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
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キーワード | コリニアレーザー分光 / 同位体シフト / 超微細構造 / 不安定原子核 / レーザーアブレーション / 高周波イオンガイド / ジルコニウム / 不安定核 / イオン源 / レーザー分光 |
研究開始時の研究の概要 |
ある元素の同位体に対して系統的にレーザー分光測定を行うことで、原子核の変形の検証を通じて量子多体効果の解明につなげることを大きな目標に据えつつ、分光手法の最適化と参照測定に必要となるイオン源を開発する。 特徴としては、ヘリウムガス中のレーザーアブレーションと高周波イオンガイド法を組み合わせていることがあげられる。レーザーアブレーションを用いることで融点の高い元素に対しても容易にイオンが得られ、ヘリウムガスによる冷却を経たのちに高周波イオンガイドを用いてイオンを引き出すことで、低エミッタンスのイオンビームが得られる。
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研究成果の概要 |
加速器を用いなければ生成できない不安定な原子核では、原子核の構造を顕著に反映した現象が見られる。特に、不安定原子核と電子からなる原子をレーザーで精密に調べることで、不定性を抑えて原子核構造を研究することが可能である。今までこの手法の適用が困難だったために未測定の核種に対し、理研RIBFで開発が進むSLOWRI施設ではアクセスが可能になる。本研究は、ここでの不安定核に対するレーザー分光を通じた原子核構造研究を大きな目標として、高精度測定の実現に必要な加速器を用いずに得られる安定な原子核のイオンを供給するイオン源の開発と、レーザー分光装置および手法の開発を進めるものである。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本開発研究は、天然に存在しない不安定な原子核(RI)を対象とした新たなレーザー分光の技術開発に関するもので、長寿命・短寿命両方のRIに適用可能な新たな元素分析技術に繋がる。学術面ではニホニウムに代表される超重元素の性質解明、原子核工学の面では長寿命核分裂生成物の寿命測定などへの発展が期待される。当該研究はただちに実社会へ成果が還元されるものではないが、人類共有の知的財産として蓄積され、人類の文化的な生活を発展させる基盤となる。
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