研究課題/領域番号 |
19K14776
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分17010:宇宙惑星科学関連
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
松本 恵 東北大学, 理学研究科, 助教 (50725455)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 炭素質コンドライト / 小惑星 / 熱変成 / 水質変成 / 非晶質ケイ酸塩 / その場観察 / 電子顕微鏡 / その場TEM観察 / 透過型電子顕微鏡 / 初期太陽系 / TEM |
研究開始時の研究の概要 |
彗星塵や始原的隕石の観察から、太陽系天体の固体原材料となったダスト(固体微粒子)の多くは、Mg, Feに富むナノサイズの非晶質ケイ酸塩粒子であったことがわかってきている。本研究では、実際の彗星塵や始原的隕石中の非晶質ケイ酸塩およびその模擬粒子について、様々な温度条件下で“高温その場透過型電子顕微鏡(TEM)観察”を行い、加熱による変化過程を追跡する。その観察結果を熱変成の指標とし、天然の様々な彗星塵や始原的隕石について、熱履歴を見積もることで、初期太陽系における天体の固体原材料物質の進化過程を明らかにする。
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研究成果の概要 |
本研究では、始原的隕石中に含まれる“非晶質ケイ酸塩物質”について電子顕微鏡観察を行い詳細な特徴を明らかにすると共に、それらの太陽系小天体内での加熱による進化を模擬した高温その場電子顕微鏡観察を実施した。これにより、加熱に伴い非晶質ケイ酸塩をもとにして、新たにケイ酸塩結晶が生成・成長する様子をナノスケールで明らかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では、惑星の主要な固体原材料の一つとされる“非晶質ケイ酸塩粒子”に着目し、それらが初期太陽系内で集積し小天体を形成した当初の状態から、小天体内での加熱によりどのように進化したのかを高温その場電子顕微鏡観察を通して実験的に明らかにした。近年、太陽系小天体のサンプルリターンが次々に計画・実施され、小惑星や彗星の構成物質を直接調べることができるようになってきている。本研究の成果は、それら小天体物質の起源や熱履歴を解明する指標の一つとして用いることができる惑星科学的に重要な情報である。
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