研究課題/領域番号 |
19K14777
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分17010:宇宙惑星科学関連
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
佐藤 雅彦 東京大学, 大学院理学系研究科(理学部), 助教 (50723277)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2020年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2019年度: 2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
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キーワード | 斜長石 / 磁鉄鉱 / 離溶 / 火星 / 惑星磁場 / 離溶磁鉄鉱 / 古惑星磁場 |
研究開始時の研究の概要 |
過去の惑星磁場強度に関する情報は、惑星内部ダイナミクス状態を知る重要な指標であり、表層環境の進化を知る上でも必要不可欠である。形成初期における火星の磁場強度に関する情報は、そのデータ量・質ともに不十分であり解明が急務となっている。本研究では、斜長石中に含まれる離溶磁鉄鉱の磁気的性質を用いた新手法により、火星地殻に含まれる離溶磁鉄鉱が記録している磁場記録を読み解く事で、形成初期における火星の磁場強度を推定する。
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研究成果の概要 |
本研究では,複数の岩体から採取した岩石試料に含まれる斜長石単結晶を用いて,磁気ヒステリシス測定・電子線マイクロプローブアナライザ測定・X線吸収微細構造測定を行い,斜長石中の鉄価数と離溶磁鉄鉱量の間の関係を得ることに成功した.また斜長石試料の残留磁化獲得効率の計測を行った.実験から得られた結果と熱力学計算の結果を用いる事で,火星地殻中に含まれる離溶磁鉄鉱の含有量および残留磁化強度を求め,人工衛星によって観測された地殻岩石の残留磁化強度と比較する事で,過去における火星の磁場強度値を推定することに成功した.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
過去の惑星磁場強度に関する情報は,惑星内部ダイナミクス状態を知る重要な指標であり,表層環境の進化を知る上でも必要不可欠である.しかし形成初期における火星の磁場強度に関する情報は,そのデータ量・質ともに不十分であり解明が急務となっていた.本研究では,斜長石中に含まれる離溶磁鉄鉱の磁気的性質を用いた新手法により問題解決を試みた.実験・計算から火星地殻中に含まれる離溶磁鉄鉱の含有量および離溶磁鉄鉱の残留磁化強度を求め,得られた実験データを用いて人工衛星によって観測された離溶磁鉄鉱の磁場記録を読み解く事で,形成初期における火星の磁場強度の推定値を得ることに成功した.
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