研究課題/領域番号 |
19K14782
|
研究種目 |
若手研究
|
配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分17010:宇宙惑星科学関連
|
研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
飯野 孝浩 東京大学, 情報基盤センター, 特任准教授 (40750493)
|
研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
|
研究課題ステータス |
中途終了 (2021年度)
|
配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2020年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2019年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
|
キーワード | 電波天文学 / 大気化学 / 大気物理 / リモートセンシング / テラヘルツ / ビッグデータ / 逆問題 / 最適化問題 / アルマ |
研究開始時の研究の概要 |
土星最大の衛星タイタンの大気中には,ベンゼンやアセトニトリルなどの分子量の大きい分子ガスが含まれ,その組成は太陽系で最も複雑と言える.
我々はアルマ望遠鏡が生成する高感度・高空間分解能・高時間分解能・広周波数帯域のデータ群を利活用し,タイタンの分光ビッグデータを生成してきた.本データ群から,各微量分子ガスの3次元分布や時間変動,同位体比の導出を行い,タイタンの大気化学の解明を目指す.
|
研究成果の概要 |
世界最大のテラヘルツリモートセンサであるアルマ干渉計を用い,探査機に比肩する大気リモートセンシング技術基盤の開発・検証と,これを用いた大気化学過程研究を行った.研究成果として特に重要であるのは,土星衛星タイタンにおけるアセトニトリル分子中の窒素同位体の導出である.得られた値は窒素分子と調和的であり,アセトニトリルが銀河宇宙線解離を経て窒素分子から直接生成されている可能性が示された.
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
近年,地上大型望遠鏡の技術革新により,太陽系外惑星大気の組成までもが観測的に明らかにされつつある.翻って,太陽系内惑星大気の観測的研究は,ボイジャーやカッシーニといった探査機によりブレイクスルーがもたらされてきたが,探査機の利活用の機会は極端に限定されている.本研究では,特に太陽系外天体の観測において用いられてきた地上大型電波望遠鏡を太陽系内惑星大気の観測においても利活用することで,探査機に比肩する大気化学・大気物理観測の基盤技術開発と,これを用いた惑星大気環境の解明という成果を上げてきた.今後は本研究を基盤として,タイタン・海王星の大気環境をさらに詳らかにしていく.
|