研究課題/領域番号 |
19K14803
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分17030:地球人間圏科学関連
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研究機関 | 滋賀大学 |
研究代表者 |
中河 嘉明 滋賀大学, データサイエンス教育研究センター, 助教 (80768614)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2020年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2019年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | 植物 / 個体群 / 競争 / 全球植生動態モデル / 植物個体群 / 植物個体群ダイナミクス / シミュレーション / 生態モデリング / 空間生態学 / 動的植生モデル |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では植物集団の空間構造を考慮しながらも低計算コストな植物集団のシミュレーションモデルの開発を進める。このモデルでは植物のサイズ分布や植物個体や葉の空間配置を多次元分布として捉え、その多次元分布の時間変化をシミュレートする。この植物集団モデルの開発によって、全球植生動態モデルの再現性を高めると同時に計算コストを大幅に減らすことが可能になる。また、この植物集団モデルに導入できる葉の三次元空間分布を考慮した光競争モデルの開発を試みる。これは、古くから使用されてきた門司と佐伯の群落光合成モデルの空間方向への拡張に相当し、植物集団のダイナミクスを再現・予測するためには不可欠なアップデートである。
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研究成果の概要 |
現在の多くの全球植生動態モデルでは、植物集団の空間構造を考慮せず、すなわち葉や植物の空間配置が水平に均質という仮定を置いている。しかし、このような仮定を置いたモデルでは、モデルパラメータを非現実的な値に再設定しない限り、植物集団のダイナミクスを上手く再現できないという問題がある。一方、植物集団の空間構造を考慮したモデル(空間明示個体ベースモデル)もあるが、シミュレートする植物個体数が多いと大きな計算コストが必要になり、広域のシミュレーションには適さないという問題がある。そこで、本研究では植物集団の空間構造を考慮しながらも低計算コストな植物集団のシミュレーションモデルの開発を行った。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究で提案している空間モーメントモデルが全球植生動態モデルに導入された例は国内外でほとんどない。空間モーメントモデルに葉の三次元分布を考慮した光競争モデルを導入した例も国内外でほとんどない。空間モーメントモデルは他の個体群モデルに比べて高空間解像度と低計算コストを両立するものであるため、本研究で開発される個体群モデルは、全球植生動態モデルの高度化や低計算コスト化において役立つと考える。また、葉の三次元空間分布を考慮した光競争モデルの開発を行った。これは、古くから使用されてきた門司と佐伯の群落光合成モデルの空間方向に拡張をしたものに相当する。
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