研究課題/領域番号 |
19K14842
|
研究種目 |
若手研究
|
配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分18010:材料力学および機械材料関連
|
研究機関 | 福井大学 (2021-2022) 京都大学 (2019-2020) |
研究代表者 |
松田 直樹 福井大学, 学術研究院工学系部門, 准教授 (90756818)
|
研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
|
配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2019年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
|
キーワード | 超音波非破壊評価 / 繊維強化複合材料 / 非線形超音波法 / 弾性波散乱問題 / 共鳴散乱理論 / 材料非線形性 / 複合材料 / 超音波 / 非破壊評価 / バネ界面モデル / 弾性波散乱 / 共鳴散乱 / 非線形伝搬現象 / 積層構造物 / 共鳴散乱現象 / 非線形伝搬挙動 |
研究開始時の研究の概要 |
複合材料中には微細な構造が存在するため,弾性波はこれらの界面での反射・散乱の影響を強く受ける.非線形性に基づいた繊維-母材界面の評価のためには,これらの影響を定量的に考慮する必要がある.本課題では複合材料中の繊維-母材界面による反射・散乱が非線形弾性波伝搬挙動に与える影響を解明する.このために円柱における共鳴散乱理論をもとにした解析による理論的なアプローチを行う.特に繊維-母材間のはく離の検出を目的として,はく離によって繊維-母材界面で生じる高調波の発生・伝搬挙動に着目する.
|
研究成果の概要 |
本検討では繊維強化複合材料における繊維-母材間のはく離と,母材樹脂そのものの材料非線形性に与える影響を明らかにすることを目的に検討を行った.その結果,繊維-母材間でのはく離が存在する場合の1本の繊維の散乱波についての新たな理論を提案した.また,複合材料においては,繊維-母材間のはく離の程度を,単一周波数fの波を入射した場合に発生する二次高調波(周波数2f)によって評価するための基礎的な知見を得た.さらに,複合材料の母材樹脂そのものの力学的な非線形性を評価し,複合材料全体の非線形性を理解する上での基礎データを得た.
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
繊維強化複合材料の繊維-母材界面でのはく離は強度に大きな影響を与える.また樹脂の劣化は特に繊維強化複合材料を構造材に用いる際の弱点となる圧縮特性への影響が大きい.一方でこうした損傷は,そのスケールが超音波の波長に比べて小さすぎるため,従来の超音波測定では評価が困難であった.これに対し本検討は,材料の非線形な力学的特性に着目する非線形超音波法によるアプローチを試みた.特に本検討では繊維-母材間のはく離と,樹脂そのものが非線形性弾性波伝搬特性に与える影響を明らかにすることで,繊維強化複合材料における非線形特性について基礎的な知見を得た.
|