研究課題/領域番号 |
19K14843
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分18010:材料力学および機械材料関連
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研究機関 | 名古屋大学 (2021-2022) 大阪大学 (2019-2020) |
研究代表者 |
永島 壮 名古屋大学, 工学研究科, 准教授 (80800317)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2019年度: 2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
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キーワード | リンクル / 薄膜 / 表面不安定現象 / 水滴 / 表面張力 / 表面不安定 / フォールド / 固体力学 / ナノ・マイクロパターン / 不安定現象 / 凹凸パターン / ひずみ / 座屈 / 変形 / 材料力学 |
研究開始時の研究の概要 |
硬質薄膜と軟質基板から成る薄膜-基板系の座屈は,表面微細周期構造の自律形成を誘発する。その幾何形状は,材料物性や力学環境に応じて変化し,機能特性の発現に結びつくため,変形原理の解明とその工学的応用が国内外で注目されている。本研究は,研究代表者が世界に先駆けて見出した「薄膜-基板系表面に接触した水の表面張力が駆動する波状構造(リンクル)から折畳構造(フォールド)への変形現象(S. Nagashima et al., PNAS, 2017)」に着目し,その発生機構の解明と制御指針の獲得,同変形現象に基づく機能性ナノ・マイクロ構造体の創製を目的とする。
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研究成果の概要 |
圧縮変形下の薄膜に生じるリンクルパターンが注目されている。本研究は,水滴の接触により薄膜リンクルパターンがフォールドパターンへと変態する現象に着目し,その発生機構の解明と制御指針の獲得を目的として実施した。顕微鏡その場観察実験を基軸とした研究により,水滴の表面張力に起因した接線力が薄膜表面に作用して圧縮ひずみの増大をもたらし,リンクル・フォールド変態を誘起することを明らかにした。さらに,薄膜の厚さと親水性が現象の制御因子であることを明らかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究成果は,水という普遍物質を活用した新たなナノ加工技術の開発に結びつくものである。安全性と利便性に優れ,単一面内におけるリンクルとフォールドの共存を可能にする。機能特性の複合化・高度化をもたらすため,従来の方法論では実現困難な機能表面の創製,機能デバイスの開発ならびに新規研究分野の開拓に繋がる。以上の点において,学術的意義および社会的意義を有する。
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