研究課題/領域番号 |
19K14852
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分18010:材料力学および機械材料関連
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研究機関 | 神戸市立工業高等専門学校 (2020-2021) 和歌山工業高等専門学校 (2019) |
研究代表者 |
田邉 大貴 神戸市立工業高等専門学校, その他部局等, 准教授 (70792216)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2020年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2019年度: 3,120千円 (直接経費: 2,400千円、間接経費: 720千円)
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キーワード | CFRP / 金属酸化物半導体 / 接合 / 引張せん断強度 / マルチマテリアル / 可逆的接合 / 熱分解 / 通電加熱 / 抵抗発熱体 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は,CFRPの接着接合層の高度化と高いリサイクル性を実現する革新的な可逆的接着接合プロセスを提案し,CFRPの接着接合界面の接合・分離・再接着メカニズムの解明を目的とする.また,CFRP接着接合層の繊維強化・硬化促進・分解・再接着の観点から先進的な学術研究を目指す.具体的には,接着層に炭素繊維発熱体を配置し,炭素繊維発熱体への直接通電加熱による熱エネルギーと金属酸化物半導体による触媒反応を利用して,接着層の硬化促進と繊維強化,または接着層の分解を高効率で局所的に行うことで,再接着接合を可能とする高度な可逆的接着接合プロセスを探求する.
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研究成果の概要 |
本研究では,金属酸化物半導体がCFRPの接合強度および接合層の樹脂の熱分解挙動に及ぼす影響を解明することを目的とした.金属酸化物半導体として酸化クロム粉末を用いて,CFRPの母材樹脂の熱分解を行った結果,酸化反応の触媒効果により,均質な樹脂の熱分解が実現可能であることが分かった.この酸化クロム粉末による触媒効果をCFRPの接合プロセスに応用した結果,酸化クロム粉末を用いて表面処理を行った場合では,引張せん断強度の向上が確認された.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
金属と熱可塑性CFRPや熱硬化性CFRPのマルチマテリアル化を実現するためには,融着接合や接着接合について探求する必要がある.特に,熱硬化性CFRPは融着接合が困難であり,熱可塑性樹脂のホットメルトによる接着接合も接合強度が低いことから,エポキシ等の熱硬化性接着剤による接着接合が不可欠だからである.また,熱硬化性樹脂は硬化後に再溶融できないため,易解体性等の機能性を付与した可逆的接着接合プロセスの開発が求められる.本研究開発の成果により,高い接合強度でCFRPを接合可能となり,CFRPのマルチマテリアル化にも貢献できる.
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