研究課題/領域番号 |
19K14867
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分18020:加工学および生産工学関連
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研究機関 | 地方独立行政法人東京都立産業技術研究センター |
研究代表者 |
小林 隆一 地方独立行政法人東京都立産業技術研究センター, 事業化支援本部技術開発支援部製品化技術グループ, 副主任研究員 (30707112)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2020年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 付加製造 / レーザ焼結 / パートケーキ / クラック / 半焼結 / オレンジピール / 粉末床溶融結合 / 冷却工程制御 / アディティブマニュファクチャリング |
研究開始時の研究の概要 |
近年、Additive Manufacturingの生産性向上、実製品適用が求められている。その中で樹脂粉末床溶融結合は形状自由度、強度、製造コストに関して優位性があるものの、冷却工程が長時間であることや寸法精度、強度のばらつきが課題となっている。 研究者は前年度までにパートケーキ(造形物を含む粉末の塊)に発生するクラックに通気することで内部から冷却する冷却促進技術を開発し、冷却時間の短縮を実現した。本研究では冷却工程を制御するためにクラック発生位置制御ならびにクラック抑制手法を確立する。さらに、パートケーキ冷却温度履歴と造形物の寸法および機械的特性のばらつきとの関係性を明らかにする。
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研究成果の概要 |
樹脂レーザ焼結において積層終了後の未溶融粉末に進展するクラック発生位置の制御を制御するために、積層中の低出力レーザ照射によって半焼結体を作製可能である半焼結プロセスを開発した。このプロセスを用いて隣り合うパーツ間の粉末を半焼結させることで、クラックの発生を防ぐことが可能であることを示した。さらに、半焼結プロセスをパーツ側面に適用することで、樹脂レーザ焼結固有の課題であるオレンジピール(意図しない面荒れの発生)抑制に有効があることを示した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究で確立した半焼結プロセスによるオレンジピール抑制は、樹脂レーザ焼結の品質安定化に直結する。また、通常の装置運用において、リサイクル粉末(装置内で融点付近まで予熱された粉末)と新しい粉末を混合した粉末が装置に投入される。そして通説ではオレンジピール抑制のために新しい粉末を30-50%混合することが求められるが、半焼結プロセスによるオレンジピール抑制を適用することで、従来よりも新しい粉末の投入量を少なくできる可能性がある。したがって、半焼結プロセスの適用は低コスト、低環境負荷の樹脂レーザ焼結を実現できる可能性がある。
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