研究課題/領域番号 |
19K14870
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分18030:設計工学関連
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
古田 幸三 京都大学, 工学研究科, 特定助教 (20833031)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2020年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
2019年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
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キーワード | 構造最適化 / ボルツマン輸送方程式 / 熱伝導 / 微視構造 / 構造最適設計法 / 微視系熱伝導問題 / レベルセット法 / ダイオード特性 / ダイオード特製 / 微視系熱伝導 / 熱伝導材料 |
研究開始時の研究の概要 |
自然界に存在しない特性,特にダイオード特性を示す熱伝導材料の開発を目的とし,微視系熱伝導を対象とした構造最適設計法の構築を行う.構造最適設計法とは,決められた設計・境界条件のもと,所望の性能が最大限得られる構造を求める設計手法であり,排熱性の向上などの熱伝導制御を目的とした最適設計法は多く報告されてきた.しかしながら,材料開発を対象とした微視構造に着目したものは未だ少ない.申請者らは世界に先駆けて,微視系熱伝導問題を対象とした設計指針の構築を行ってきた.本研究ではこれまでに得られた知見をもとに,新しい特性をもった熱伝導材料開発のための構造最適設計法の構築を行う.
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研究成果の概要 |
本研究では,自然界に従来存在しない特性,例えば熱のダイオード特性を示すような熱伝導材料の開発を目的とし,微視構造内の熱伝導を対象とした構造最適設計法の構築を行った.まずはじめに熱電素子を対象とした構造最適設計法の構築をおこなった.具体的には,熱伝導率最小化問題を対象とした形状最適設計法の構築を行い,従来提案されてきた周期的な孔を伴う微視構造と異なる最適構造の創出に成功した.そこで得られた知見,特に温度の不連続性を含む強い非線形性利用した最適構造の考え方をもとに,多目的最適化による微視系熱伝導を対象とした熱整流性創出のための最適化問題の定式化およびその設計感度の導出に成功した.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究成果の社会的意義の一つに,これまで構築されてきた最適設計法の考え方を異なる分野である材料開発の分野に適用したことが挙げられる.従来,材料開発は試行錯誤的であることが多かった.その中でマテリアルズインフォマティクスと呼ばれる,いわゆる機械学習の考え方を取り入れた材料開発・設計手法が近年急速に広まってきた.この手法は有用である一方で大量のコンピュータリソースやこれまでの知見が必要となることが課題である.その中で本申請課題は,機械力学の分野で発展してきた構造最適設計法の考え方を用いることで,数理的,物理的根拠に基づき,低い計算コストによる最適構造創出方法を構築した.
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