研究課題/領域番号 |
19K14881
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分19010:流体工学関連
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
古澤 卓 東北大学, 情報科学研究科, 准教授 (80637710)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2019年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
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キーワード | 数値流体力学 / 超臨界流体 / 炭化水素流れ / 非平衡凝縮 / 連続水熱合成反応 / 炭化水素流動 / 多成分 / 化学反応 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では次世代発電サイクルにおける回転機械内部の熱流動,化学反応プロセスにおける反応器内部流動,化学反応を伴う熱交換器内部流動などの臨界点近傍の複数流体が混在した流動問題の解決を目的とし,実在気体効果を考慮した混合流体モデルの提案,Look-up Table化による計算時間の削減,産業利用における超臨界条件下の混合流体の熱流動について明らかにすることを目指す.特に理想気体,単一流体の流動とは大きく異なる多成分超臨界流体の熱流動を明らかにすることで,超臨界流体の工業利用における流動の諸問題の解決に大きく寄与することができると期待される.
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研究成果の概要 |
超臨界流体は様々な分野で利用が拡大しているものの,超臨界流体の熱流動は十分に明らかになっていない.局所的に非平衡凝縮が生じる場合やナノ粒子が生成する場合,熱分解が生じる場合などでは様々な成分を含む超臨界流体の流動を解明する必要があった.本研究では,熱分解反応を伴う超臨界炭化水素流動について,多成分炭化水素の熱物性値を考慮した流動解析を実施して加熱管路内部の熱流動を再現した.また,前処理法におけるDouble Fluxモデルを提案した.さらに,連続水熱合成反応の超臨界水と常温水溶液の混合流動や遠心圧縮機動静翼列周りの非平衡凝縮を考慮した流動の数値計算を実施した.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
超臨界水は酸化金属ナノ粒子生成の溶媒として用いられ,超臨界二酸化炭素はブレイトンサイクルやアラムサイクルの作動流体,急速膨張法のナノ粒子生成の溶媒として用いるなど超臨界流体は微粒子生成や抽出,薄膜生成,発電システムなどの様々な工業的な利用が提案されており,エネルギー効率や環境面の優位性からさらなる利用の拡大が期待されている.一方で高圧条件であることから実験による詳細な流動の解明は難しく,超臨界流体の流動は十分に明らかになっていなかった.本研究によって多成分の超臨界流体流動や液滴が混ざった高圧気体流動について流動解析が達成されたことで,今後の超臨界流体の利用拡大に貢献した.
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